意外に狭い棺。背中や腰が曲がっている場合はどうなる?新しい終活の提案!

写真拡大

読者の皆さんは、棺桶に入ったことがあるだろうか。最近は終活の一環で入棺体験することもあるという。筆者も先日ちょっと入ってきたところだ。そこで感じたことだが、案外棺桶という容れ物は窮屈である。ちょっとでも横幅があったり、身長が高かったりするとつっかえてしまう。腰が曲がっていた日には、足だけ浮いて棺桶から飛び出てしまうのではないか。そこで一つの疑問が浮かぶ。生前あれだけ膝を悪くしていた私の祖母は、どうして棺桶の中で直立姿勢でいられたのだろうか。「教えて!goo」にも亡くなった方の姿勢に関する質問「祖母が亡くなった時看護師が祖母の手を縛るのは何故?」が寄せられている。

■入棺用の姿勢維持のために

質問からは悲痛な声が聞こえてくる。手が紫に変色するのに、どうして手を縛るのか、と。これに対して回答者は、葬儀の際に棺桶の中で合掌したポーズを取らせるためと答えている。

「お亡くなりになった方の手を合掌させるためだと思います。私の母が亡くなった時もそうでした。亡くなると筋力が無くなりますので合掌の形を保つことが出来ません。ですから手首を縛って固定するのです」(papapa0427さん)

「死後硬直する前に、ご遺体にしてほしい姿勢を取らせるためだと思います。手を胸の前で合掌させるために縛ったのだと思います。また、口を大きく開けたまま亡くなった方などは顎を閉める為に顔を固定する素材を付けたり、昔は手拭いで縛ったりしています」(orangeheartさん)

葬儀のため、とわかっていても、遺体を矯正することには抵抗感をおぼえてしまう。もしかすると、生前身体の節々が悪かった方も、死後このように姿勢を矯正されて入棺することになるのだろうか。

■美しい身体のための終活

自分が死ぬ時に、自分の身体がどういう状態であるかは、死期を悟ってみないことにはなかなか想像できない。しかしある一定の年齢に達してからは、自分が死んだ時のことを意識してみることも必要である。謂わば、終活である。では、今回のような身体のケアやメンテナンスに関する終活もあるのだろうか。このことについて、心に残る家族葬を行う葬儀アドバイザーに説明していただいた。

「どんな支援があるかというと、リハビリです。棺に綺麗な身体で入るための準備をします。綺麗な身体というのは背中や膝、腰が曲がっておらず真正面を向き、お腹の上で手を組める状態を指します。実は腰や膝が曲がっている方は棺に入ることが難しい場合があります。そのような人に対して病院側として、本当に棺に入らない場合、人の手の力によって強引に曲げられ押し込まれます。この行為は仕方ないと思う反面、家族も見るに堪えない行為です。1番は声を出す事ができない、本人が1番悲しいでしょう」

いくら入棺のためと言っても、モノのように自分の身体を扱われることは、本人や周りの遺族にとって決して気持ちの良いことではない。ではリハビリ支援とは、具体的にどのようなことのするのだろうか。

「命あるときに首が曲がっていればポジションを整えたり、膝に関してはストレッチをリハビリの専門家が行います。本人でもできる場合であれば自主トレーニングを指導することもあります。また最後にお腹の上で手が組めるように手のこわばりが強い人もストレッチを行います。『最後まで迷惑をかけずに自分らしく』の考えの中には、『最後まで綺麗な自分でいたい』という考えも感じ取る事ができるでしょう」

人の身体は、悲しくも消耗品である。70年、80年生きていれば当然ガタつく。しかし私たちはそうして、人生から廃棄されるのではない。最後には見送ってくれる人がいて、悲しんでくれる人がいる。そうした周りの方のためにも、最後くらいもう一度美しく在りたいと望んで、終活に取り組んでみるのもいいだろう。

●専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー
「葬儀の参列者を遺族や近親者など、本当に故人を亡くした悲しみを共有できる方だけに限定」し、「世間体を重視している感のある告別式を簡素化」する家族葬の提案を行う。

(樹木悠)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)