販売台数の半分が愛媛!女子高生たちが愛するチャリンコの謎に迫る

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高校時代、乗っていた自転車のブランドを覚えているだろうか。

大半の人はきっと思い出せないだろうし、一般的な銀色の自転車を3年間乗りつぶしたのでは。

ところが、愛媛県の女子高校生たちの間ではある自転車ブランドが圧倒的な地位を占めているという。

なんと販売台数の半分が愛媛

彼女たちを虜にしているブランド名は「ロココ」。

ブリヂストンサイクル株式会社(埼玉県上尾市)が、2002年12月から全国で販売する。

高校から大学の女性のファッションアイテムを目指したブランドで、鮮やかな塗装と流れるようなフレーム、そしてヨーロッパ風の可愛らしいデザインが人気だ。

欧州風のデザインを施したロココ 提供:ブリヂストンサイクル株式会社

欧州風のデザインを施したロココ 提供:ブリヂストンサイクル株式会社

同社によると、ロココの販売台数(2015年実績)のうち、なんと約5割を愛媛県が占めている。

2位の山口県の約5倍に当たるといい、同社も「松山市では通学の足として定着している」と感じているという。

変形フレームの流行が残った?

なぜ、愛媛が突出して売れているのか。

同社によると、「発売当時(2002年)、四国で変形フレームが流行していた」ためではないかとする。

確かに、ロココのフレーム部分は特徴的な形をしている。

自転車ロココ 出典元:ブリヂストンサイクル株式会社

フレームが特徴的なロココ 出典元:ブリヂストンサイクル株式会社

また、「(発売当時)23,800〜29,800円という求めやすい価格や豊富なカラーバリエーションも受け入れられた」と話した。

現在は「カジュアル通学車」として機能を強化し、1台56,800円(税抜)で販売する。

サイクリングによる地域活性化を目指す県自転車新文化推進室の担当者は、あくまで一般論としたうえで「かわいいし、みんなが乗っているからという話はよく聞きます」と語る。

「(現在は)値段が高くても、3年間ハードに使うことを踏まえて耐久性に優れた自転車を選ぶようです」と推測した。

徒歩・自転車での通勤・通学率が全国3位

もう一つの手がかりは、愛媛が全国屈指の“自転車県”ということだろう。

ランキングサイト「都道府県別統計とランキングで見る県民性」によると、国勢調査(2010年度)に基づく計算では、徒歩・自転車による通学・通勤の割合は、なんと大阪、京都といった大都市に続く第3位だ。

松山城から眺めた松山市 出典元:いよ観ネット

松山城から眺めた松山市 出典元:いよ観ネット

同推進室に尋ねると、県内の公共交通網が希薄なため、自転車の利用者は多いという。

瀬戸内海式気候により、年間を通して温暖で雨天が少ないことも要因だそうだ。

高校生もヘルメット装着が義務

そんな愛媛だが、全国で唯一、県条例で高校生のヘルメット着用を義務化している。

高校生の死亡事故が相次いだことを受け、2013年からスポーツ用ヘルメットを県内の高校に配布している。

「乗りものニュース」によると、県内の高校生たちの意見を受けてデザイン性に優れたヘルメットの導入を決めたという。

そういう時期だからと言えばそれまでだが、ロココの根強い人気を見ても愛媛の学生はおしゃれへの関心がひときわ高いのかもしれない。

ブリヂストンサイクル社は、愛媛のユーザーへ「これからもご愛用頂けますようよろしくお願い致します」とメッセージを送る。

全国販売の商品が特定の地域に定着する現象から、意外な県民性が垣間見えた。