マンハッタンから車で2時間…ロングアイランのワイナリーで味わえる幻の一品

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一人の男の野心によって、地域全体が大改革を起こしたロングアイランドのワイン街道。

マンハッタンからは車で2時間もかからず、日帰りで十分楽しめることから、週末には多くの観光客が押し寄せる人気エリアになっている。

日本ではあまり馴染みのないロングアイランドのワインだが、初めて訪ねるという方々のために幾つかオススメのワイナリーをピックアップしよう。

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まず最初に訪ねて欲しいのはマカリ(Macari)

1995年の創業は第2次世代のワイナリーと言えるだろう。

明るくカジュアルな雰囲気は、軽いテイストの白が自慢の彼ら自身を具現化したようだ。

彼らの自慢は軽くてスッキリとした幾つかの白。今年も含め、これまでの何度かの賞を得るなど品質は折り紙付き。

どのような料理にも会うことからマンハッタンのレストランでもよく見かけるブランドの一つとなっている。

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目の前に広がるぶどう畑と牧歌的なログハウスのような施設の裏には、磨き上げられた醸造ボトルや、それらを管理するコンピューターが並ぶ製造工場が控えている。

そう、現在のワイン造りはハイテク産業と言ってよく、高品質の製品の安定供給には、勘や経験だけではない現代の科学技術が必要とされるのである。

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もう一軒、お勧めしたいのはジェームス・ポート(James Port)。

こちらは先のマカリよりも10年ほど長い歴史を持つ。

経営陣が変わっていることの多いこのエリアのワイナリーの中でも、比較的老舗に属するこのワイナリーといえるだろう。

ワイナリーの建物もより歴史を感じさせる佇まいで、規模もどちらかといえばこじんまりといったものだ。

昔ながらのオーナーワイナリーの雰囲気で溢れている。

建物の中に入ると、壁には昔の農具や馬具などが飾られており、ひしひしとその歴史を感じさせてくれる。

決してモダンでは無いが、だからこそ懐かしく安心できる何かが滲み溢れていると言えるだろう。

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Photo : NYCOARA

そんなクラシックなワイナリーでの一押しは、もちろん重厚な赤。

かれらは長年培った洗練された技術で、お手頃価格のものから高級品まで、どれもハズレの無い高品質な赤ワインを作り続けている。

もちろん品質の良さは白も同様。どちらかといえば昨今の流行に乗ったものではなく、クラシカルでまっとうな味わいだ。

王道を行く製品群は新興のワイナリーには求めないものと言えるだろう。

しかしこれら高品質のワイン群を押しのけ、私があえてお勧めしたいのはハーフボトルで販売されるアイスワインに他ならない。

アイスワインとは、葡萄の実が冬の寒さで凍ってしまったものをそのままワイン作りに使用して生まれたもの。

ワインの歴史は有史以前とも言われているが、アイスワインは生まれてからまだ200年ちょっと。

凍ったぶどうから作ることのできるワインの量はごく少なく、通常の1/10ほどと言われている。

また、何よりブドウのみが凍るほどの寒い冬が到来していることが必須となる。

しかも生産できる量はごく少量ということで、多くのワイナリーではその製造に躊躇している。

たまたまジェームス・ポートはロングアイランド半島内部の湾に面しているため、このエリアのワイナリーとしては唯一アイスワインを恒常的に生産しているのだという。

希少な生産を試みても、きちんと成果を出すというのは老舗ならでは。

派手なところはなく、明るい雰囲気というものでも無いが、本来のワイン作りとはどういうものなのか。

そしてこの地のワイナリーの第1世代は、どのような人々がどのようなやり方でどのようなワインを生み出してきたのか。

この地の歴史を思い起こし、しばしノスタルジーに浸るには最適のワイナリーの一軒だ。