やっぱり睡眠はすごい!人生の満足度まで左右されるのはなぜなのか?

株式会社Twoが行なった睡眠に関する調査結果が興味深い。睡眠満足度が高い人ほど、人生への満足度も高い傾向が出ているからだ。つまり、ぐっすり眠れている自覚のある人ほど、人生が充実し、幸福を感じているということになる。果たして、その要因としては何が考えられるのだろうか?睡眠健康指導士に聞いた。

■睡眠満足度が高いほど人生への満足度が高い?

やっぱり睡眠はすごい!人生の満足度まで左右されるのはなぜなのか?

株式会社Twoが2015年5月に2000名に向けて行なった「睡眠に関する調査」によれば、睡眠満足度が高い人ほど、人生への満足度が高いことが分かった。

睡眠に非常に満足している人は、「人生に満足」と答えた人が62.4%もいた一方、睡眠に非常に不満足な人は、「人生に不満足」と答えた人が60.7%にも上った。つまり、睡眠の満足度と人生への満足度は、比例しているというわけだ。

その他の結果も興味深い。睡眠に満足している人ほど、家計への不満が少なく、仕事、恋愛、結婚への満足感が高い結果に。反対に、睡眠に不満足な人ほど自分に自信がなく、髪の毛が薄く、情緒不安定な傾向も現れた。

■意外と密接に関係している「睡眠」と「人生満足感」

やっぱり睡眠はすごい!人生の満足度まで左右されるのはなぜなのか?

アンケート調査結果から、睡眠と人生の満足感は非常に密接にかかわっていることが分かる。確かに睡眠不足になると、仕事の能率が悪くなる。そして、情緒的にもイライラしたり、感情的になったり、無気力になったりと、精神面への影響もあることは、誰しも自覚はあるはずだ。このような本調査の結果について、睡眠健康指導士の三枝由紀子さんに率直な感想を尋ねた。

「率直な感想は「やっぱり睡眠てすごい」ですね。私が睡眠についてご相談いただくときにも、まさしくこのアンケート結果と同じような訴えを同時にいただいています。

世界的に見ても、日本は国民の睡眠時間が最も短い国の一つ。やむを得ない事情を含め、寝る間も惜しんで活動してしまうことの多い日本人ですが、実は活動するためには、“適切な眠り”が必要。海外の識者が感嘆した日本の「モッタイナイ」の心。「寝る時間がモッタイナイ」より「ちゃんと寝ないとモッタイナイ」が普通になれば、幸せを実感できる確率がアップするでしょう。」

■要因は「セロトニン」と「メラトニン」と「成長ホルモン」にあり?

調査結果では、睡眠満足度が高い人ほど、生活のさまざまな面でプラスに働き、人生への満足度が高い傾向が出た。その要因としては何が考えられるのだろうか? 三枝さんはこう語る。

「睡眠の満足度が高いということは、睡眠習慣、ひいては生活習慣が適切であることがうかがえます。朝の光をしっかり浴びて幸せホルモン「セロトニン」をたっぷり分泌。同時に夜の睡眠ホルモン「メラトニン」を15時間ほど後にセット。そうして夜しっかり眠れると、翌朝すっきり起きることができるため、プラスの働きが循環していくものと考えられます。

ちなみに眠りについた最初の3時間程度の間、集中的に「成長ホルモン」が分泌され、疲労回復、身体の成長や損傷の修復、免疫力の向上、代謝の促進など嬉しい効果を発揮してくれるといわれています。アンケート結果では、睡眠に満足していない人のうち、30.8%の人が抜け毛の症状があると答えていましたが、これも成長ホルモンに関係がありそうです。肌の調子についても同様で、長年悩んでいた手荒れが、睡眠習慣を改めることで治った例もあります」

■「他人と関わりたくない」なら改善策を

そして、アンケート結果のうち、三枝さんは、特に次のことが気になったという。

「『他人と関わりたくない、会いたくない』と思っている方が多いのが気になりました。頻繁にあてはまる場合、心身が悲鳴をあげているのかもしれません。どうしても気を許せる人がいないと感じるときは、電話相談などの活用も検討してみてほしいと思います。

また、寝る前のスマホは目に光を受けてしまい、せっかくの睡眠ホルモン『メラトニン』を逃がしてしまうので、改善していきたいところです。すべてを一度に変える必要はありませんが、自分自身と相談しながら、よりよく生きるためのきっかけを発見してみましょう」

睡眠の状態は、生活、及び人生にまで影響を及ぼす。今、大きなネガティブにとらわれてしまっているのであれば、まず睡眠を見直してみることが、一つの大きな改善のきっかけになりそうだ。

監修/三枝 由紀子(みえだ ゆきこ)さん
睡眠健康指導士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、介護福祉士。睡眠は人生を左右することを痛感。相談では“ありのままに聴く”をベースに「現実の日常のなか、どうすれば?」を一緒に考える。クライアントが「これならできそう。やってみます」と笑顔になる瞬間が好き。

取材・文/石原亜香利