ここ最近、さまざまな「プリン体」対策商品が登場している。「プリン体」とは、細胞の核を構成する物質であり、人間が生きていく上で必要不可欠なエネルギーの源。ただし、「プリン体」の過剰摂取は、「尿酸値」の上昇につながる場合があり、痛風や高尿酸血症など、主に尿酸を原因とする病気のリスクが高まるため、近年、対策が重要視されている。

また、夏は「尿酸値」が上がりやすい季節と言われており、その一因となる「プリン体」の摂り過ぎには、よりいっそう注意が必要だ。生活者の意識・実態に関する調査を行なうトレンド総研はこのほど、30〜50代の働く男女500名を対象に、「尿酸値とプリン体摂取」に関する意識・実態調査を実施。そして、専門家に「プリン体」の対策ポイントを解説してもらった。

「尿酸値とプリン体摂取」に関する意識・実態調査

■男性の約半数が「尿酸値」を気にするが、「夏にリスクが高まる」ことはあまり知られていない!?

まず、「あなたは尿酸値を気にしていますか?」と聞いたところ、39%と約4割が「気にしている」と回答。特に男性は、女性に比べて「気にしている」人が多い傾向にあり、男性のみに絞るとその割合は49%と約半数にのぼっている。

「尿酸値とプリン体摂取」に関する意識・実態調査

ちなみに、「尿酸値を気にするようになった年齢」を聞くと、平均で「40.2歳」という結果に。40代に突入すると、尿酸値への懸念が生じやすくなるようだ。なお、「尿酸値を気にするようになったきっかけ」としては、「健康診断で尿酸値が上昇していたから」(38%)、「メディアで尿酸値に関する情報を見たから」(28%)、「お酒をよく飲むから」(25%)などが上位となった。

また、季節では夏は尿酸値が上昇しやすく、より一層の対策が求められると言える。しかし、普段から尿酸値を気にしている人でも、「夏は尿酸値上昇のリスクが高まる」ことを知っていた人は23%と、わずか2割台にとどまった。

「尿酸値とプリン体摂取」に関する意識・実態調査

■約7割が「プリン体の含有量を気にしている」と回答

続いて、「プリン体」について質問をしたところ、「プリン体」の認知度は94%という結果に。また、「普段の食事において、プリン体の含有量を気にしていますか?」と聞いたところ、66%と約7割が「気にしている」と答えた。

さらに、尿酸値の上昇を防ぐために、「プリン体」対策商品を試してみたいと思うかを聞くと、66%が「機会があれば試したいと思う」と回答。また、「すでに試したことがある」人も18%と、6人に1人にのぼっている。

「尿酸値とプリン体摂取」に関する意識・実態調査

なお、試したことがある、または試してみたい「プリン体」対策商品としては、「プリン体対策ができるヨーグルト」(49%)、 「プリン体オフ/ゼロのビール」(40%)、「尿酸値抑制作用のあるお茶」(33%)などが上位にあがった。

「尿酸値とプリン体摂取」に関する意識・実態調査

■専門家に聞く「プリン体」対策のポイント

続いて、「プリン体」対策のポイントについて、医学博士で秋葉原駅クリニック院長の大和田潔先生に解説してもらった。

1.「プリン体」は分解されて「尿酸」に変化...結晶化すると痛風の原因に

「プリン体」は、細胞の遺伝子(DNA)を構成する物質です。肉・魚・穀物・野菜など、様々な食品に含まれるほか、人間の体内でも生成されます。体内の「プリン体」は肝臓で分解されて、最終産物である「尿酸」に変化し、やがて排泄されます。健康な人であれば、体内でつくられる「尿酸」と、排泄される「尿酸」の量はほぼ同じです。

しかし、何らかの原因で、このバランスが失われ、体内の「尿酸」の量が増えすぎてしまうと、処理が追いつかなくなってしまいます。こうして血液中に「尿酸」が増えてくると高尿酸血症となり、関節内でトゲトゲした形に結晶化すると痛風を発症することになります。痛風が激しい痛みを伴うのは、この結晶化したトゲトゲの「尿酸」が関節内に炎症をひきおこすからです。特に「足の親指」あたりの関節に発症しやすい傾向があります。

ちなみに、血液中の「尿酸」の濃度は「尿酸値」であらわされ、健康な人であれはば6.0mg/dL程度です。これが8.0mg/dLを超えると、いつ痛風になってもおかしくない状態になります。また、一度発症してしまうと、再発の可能性がつきまとうことになります。女性はホルモンの影響で尿酸値が低く、痛風は男の悩みと言えます。

「尿酸値とプリン体摂取」に関する意識・実態調査

2.体内の水分が奪われやすい夏は、「尿酸値」が高くなりやすいタイミンク

尿酸値は遺伝にも左右されますが、男性が好きな肉など「プリン体」を多く含む食品をたくさん摂取していると、当然ながら体内の「尿酸」の量を増やすことにつながります。「プリン体」はあらゆる食物に含まれ、特にうま味の成分でもあるため、いつの間にか「プリン体」を摂り過ぎてしまうことも。糖質制限のために、肉類中心の食事にして痛風を発症された方もいました。

さらに、夏は他の季節と比べて、「尿酸値」が高くなりやすいタイミング。というのも、汗をかいて体内の水分が奪われることで、血中の「尿酸」の濃度が高くなりやすいのです。また、夏はビールをはじめとしたお酒がおいしい季節でもあります。

特にビールはDNAが多い麦芽を使っているため、他のお酒と比べても「プリン体」の含有量は多いと言えます。さらに、アルコール自体に尿酸を上昇させる作用があるため、飲み過ぎないようにすることが重要です。

3.「プリン体」が多く含まれる食品とは?

「プリン体」は細胞の核を構成する物質ですので、細胞数の多いもの、細胞分裂の盛んな組織に多く含まれます。よく知られているのは魚卵やレバーなど。また、「プリン体」はうま味成分にあたり、かつ水溶性ですので、煮干し・鰹節・干ししいたけなどのだしにも多く含まれます。

少し意外なものでは、干物などの「プリン体」の多い食品。一見ヘルシーなイメージですが、水分がとんでいるぶんだけ、細胞の核が凝縮されています。尿酸値が高い人は、「高プリン体食品」をしっかり把握して、日ごろの食事でも注意するとよいでしょう。

4.予防のためには、水分のほか、野菜や柑橘類の果物を摂取!「プリン体」対策アイテムも上手に活用

対策にあたってまず重要なのは、水分をしっかり摂ること。特に夏の時期は、しっかり水を飲んで、体内の尿酸の濃度が高くなり過ぎないようにすることが大切ですで。

また、尿酸の排泄を促し痛風の予防に効果の高い成分「クエン酸」「ビタミンC」「葉酸」が含まれる食品を摂るのもよいでしょう。これらは柑橘類の果物に多く含まれます。また、お酢を使った野菜のマリネなどもおすすめです。

そして最近では、「プリン体」対策のアイテムも登場しています。例えば、「PA-3乳酸菌」を使った商品。この乳酸菌は、「プリン体」を腸内で取り込み、分解し、自らの栄養源として活用するという作用があります。そのため、腸管から吸収される「プリン体」の量を低減させることが期待されています。

筋トレや糖質制限でタンパク質摂取が多くなりがち、肉や魚など「プリン体」を多く含む食品が増えがちな人は、定期的に摂取しておくことをおすすめします。乳酸菌は腸内である程度生き続けるので、週に数回でも食べておくとよいでしょう。

また、アルコールが好きな方は、飲み過ぎないということが大前提ではありますが、「プリン体」オフ/ゼロのお酒も多数登場しています。健康診断などで自らの「尿酸値」を把握しつつ、ご自身の生活習慣にあわせて、対策アイテムを取り入れてみるとよいと思います。

【調査概要】
調査対象:30~50代有職者男女500名
調査方法:インターネット調査
調査期間:2016年6月9日〜6月13日