麻疹の感染者がコンサートに参加、2次感染の恐れ「大人が感染するとどうなるの?」

千葉県の幕張メッセで開催されたコンサートに麻疹の感染者が参加していたことが判明しました。
2次感染の可能性を警告
国立感染症研究所によると、麻疹に感染していた兵庫県西宮市の成人男性が、8月14日に開催されたコンサートに参加。
コンサートには各地から参加者が訪れており、潜伏期間なども含めて8月22日から数日間の注意が必要であると警告しています。
麻疹はウイルス感染症の一種で、麻疹ウイルスによっておこる感染症です。
伝染力が非常に強く、感染経路は空気(飛沫核)感染、飛沫や接触感染などの経路があります。
大人が麻疹になった場合
筆者の家族が20歳の頃、麻疹の症状を発症し、入院をしたことがあります。

photoAC/acworks
もともと、家族はワクチン系に過剰に反応してしまう体質で、麻疹のワクチンを受けたことはありませんでした。
ある日、家族が風邪と似たような症状になり、普通の風邪だと思い病院へ。
その時は体に発疹が出ておらず、薬が効いて熱も下がったため、麻疹だとは思わなかったそうです。
カタル期に注意!
しかし、これは風邪ではなく、麻疹の潜伏期間に現れる「カタル期」という症状なんだとか。

photoAC/akizou
厚生労働省のホームページには、麻疹の臨床的特徴の中に「カタル期」について解説されています。
熱が下がってから、数日後、家族は再び高熱(38℃〜39℃以上)を出しました。
うろ覚えですが、再び高熱を出した1〜2日後に体に発疹が出始めたと思います。
大人の麻疹の症状は?
総合病院へ家族を連れて行ったところ、皮膚科で受診することになりました。
家族は医師から「今すぐ入院」といわれ、数日間は24時間体制で点滴をすることに。

photoAC/HappySunnyday
発疹が出るまで“ひどい風邪”だと思い込んでいたため、症状が悪化してしまったのです。
麻疹の症状としては、高熱、重度の倦怠感、咽喉痛、咳、鼻水、口内炎、食欲不振、肝臓の機能低下などがあります。
食事ができないつらさ
一番、つらい症状は大きな口内炎が、口の中に数か所できてしまうことです。
高熱は点滴と薬で下がりましたが、しばらく満足に食事をすることができません。

photoAC/acworks
また1週間以上、寝たきりの状態になるため、足の筋肉も落ちてしまいます。
体重も激減しており、熱が下がっても、すぐ歩くことができませんでした。
症状には個人差がある
なお医師から、筆者は家族と一緒に過ごしていたこともあり、麻疹に感染するといわれました。
念のため、ワクチンを打ちましたが、数日後に麻疹を発症。

photoAC/acworks
筆者の場合は肝臓の機能低下が激しく、麻疹の症状がなくなっても退院許可がなかなか下りませんでした。
結局、家族よりも長く入院(2週間ほど)していたと思います。
また、歩くことや走ることができるまでも含めると、復帰までに1カ月半かかりました。

photoAC/カメラ兄さん
あくまでも、筆者の体験談であり、麻疹の症状には個人差があるようです。
なお、麻疹の感染者と接触した場合、72時間以内にワクチンの予防接種をすると効果的であると考えられています。
麻疹のワクチンを受けておらず、高熱を出した場合は、病院へ連絡をしてから受診するようにしましょう。