ホンダとしては久しぶりにミッドシップの本格スーパースポーツを作るとあって、パッケージングの面でも苦労があったそう。「約20年前と同じように開発できるだろう」という目論見は砕け散ったようです。

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それはまず、法規が時代とともに変わり、衝突安全など要件も厳しくなっているから。

ボディサイズもあまり大きくしたくないとなると、居住スペースの確保も容易ではなく、先代NSXの「ヘルメットをかぶれない」という声もあり、これらの課題を克服する必要もありました。

シートポジションは、低くても視界を確保するという課題に取り組み、ダッシュボードの上部を抑えることを追求。とはいえ、フードの高さは法規上である程度決まってきてしまい、そうした条件下で、ミリ単位で高さをできるだけ抑制したそうです。

その結果、ステアリングを丸くすることができなかったそうで、ステアリングホイールの下側のみならず、上側も直線ではないものの丸みが抑えられています。上側もカットされているのは法規に対応するため。このあたりのデザイン、設計はかなり苦労したとのこと。

ステアリングホイールの下側を直線的にカットするのは、ドライバーの乗降性ももちろん配慮されているのでしょう。NSXがスーパースポーツカーとはいえ、ロックトゥロックが小さなフォーミュラーカーではなくあくまでも乗用車、スポーツ走行時を含めて操作性を考えると理想は真円であるべきでしょうが、視界との両立などパッケージングの難しさを感じさせます。

(文/写真 塚田勝弘)

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