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日立マクセルは8月25日、世界初のグラフェンコート振動板を採用したハイレゾ対応イヤホン「Graphene」(グラフェン)シリーズ2モデルを発売。また、都内で試聴会を開催した。試聴会では、製品の開発コンセプトや特長について説明があったほか、「MXH-GD200」「MXH-GD100」2機種の聴き比べが行えた。

試聴会の冒頭に、日立マクセル ライフソリューション事業本部の河原健介氏がグラフェン素材について解説。グラフェンはダイヤモンドより高い硬度を持つ素材で、引っ張り強度、熱伝導率、電気伝導率においても最高クラスの数値を誇る。今回の2モデルは、振動板をグラフェンでコーティングすることで、70kHzの高域再生が可能になったとのこと。なお、グラフェンを発見したAndre Geim氏とKonstantin Novoselov氏は、2010年のノーベル物理学賞を受賞している。

河原氏は「MXH-GD200はステンレス合金と高剛性ABS樹脂のハイブリッドボディーに左右のグランド信号を分離した4芯ケーブルを、MXH-GD100はアルミニウム合金とABS樹脂のハイブリッドボディーに3芯ケーブルを組み合わせている。ハウジング素材と芯線を変えたことでサウンドの傾向が異なるため、どちらが上位ということでなく、ユーザー自身の趣味や趣向に合わせて製品を選んでいただきたい」と、各モデルの違いについて説明した。

イベント後半の試聴会では、MXH-GD200とMXH-GD100をじっくり試せた。気になるサウンドは、クリアで原音に忠実であり、色づけがなくストレートというのが第一印象だ。MXH-GD200は、アタック感とレスポンスのよさがより際立っており、ダンスミュージックなど現代的な音楽にもマッチしそう。対して、MXH-GD100はパワフルなサウンドが心地良く、ロックなどを楽しむのに向いている。もちろん、両モデルともにハイレゾならではの圧倒的な情報量を余すところなく再現しており、サウンドに包み込まれるような広がりを実感した。

MXH-GD200は推定市場価格(税別)が11,800円前後、MXH-GD100は8,980円前後となっており、ハイレゾ対応イヤホンとしては比較的リーズナブルな価格設定になっている。Grapheneシリーズは、これからハイレゾデビューしたいと考えているエントリーユーザーに、安心してオススメできる製品だ。

(内山秀樹)