ハタの輸出減少  次なるねらいは国内の高級市場/台湾

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(台北 26日 中央社)これまで台湾の輸出向けの人気養殖魚種だったハタの出荷価格が下落している。今年は輸出量も大幅に減少すると予想されており、行政院農業委員会漁業署はターゲットの転換に乗り出している。次のねらいは国内の高価格帯市場だ。

価格下落の背景には、最大の市場である中国大陸が養殖を始めた上に、東南アジア諸国も中国大陸向け輸出を開始したことがある。そのため、台湾の中国大陸向け輸出の商機は年々減り、出荷価格は6〜7年前は1キロあたり430台湾元(約1362円)余りだったものの、現在では同188.7元(約598円、漁業署統計)まで落ち込んでいる。

漁業署によれば、昨年のハタの総生産量は2万5000〜6000トン。輸出量は1万7000トンで、全体の6〜7割を占めた。だが、中国大陸市場の買い付け先が多様化しているため、今年は輸出の割合は5割程度に留まると同署は予想。一方で国内市場の重要性が高まるとみている。

漁業署は25日、記者会見を開催。台北市の高級ホテル「ハワードプラザホテル台北」(台北福華大飯店)とコラボレーションし、多種のハタ料理を提供することを発表した。

農業委員会の曹啓鴻主任委員は、内外の高価格帯市場での販売拡大を進めるため、生産履歴認証と組み合わせ、高い購買力を有する消費者層の商機を掘り起こしたいと意気込む。

陳添寿・漁業署長によれば、生産履歴がわかる水産食材を提供する飲食店は台湾全土に600軒以上あり、そのうち100軒以上が生産履歴認証を受けたハタを使用しているという。

(楊淑閔/編集:名切千絵)