「日曜日の夜になると、明日の仕事を思ってゆううつになる」「朝、会社に行くのがしんどい」「大事な仕事なのに、どうしてもやる気がでない」など、どれも会社勤めをしている人なら1度は覚えがあるのではないでしょうか?

仕事に対するモチベーションは、仕事の質に直結するだけにとても重要です。 しかし何より、やる気の起きないことに取り組まなければならないという状況は、非常につらいことですよね。

やる気が出ない原因は1つではありませんが、「自分はなぜやる気が出ないのか?」がわかれば、有効な対策を取ることもできます。ここでは、やる気の出ないおもな原因と、その解決法について紹介していきます。

あなたはどのタイプ? やる気が出ないおもな原因

長期的な仕事に対するモチベーションの低さは、次のようなものが原因であることが多いです。

・働く意味がわからない
最も根本的でモチベーションにも大きく影響するのは、「仕事をしている意味」がわからないことです。 「この仕事は社会(会社)にどう役立っているのか?」「この仕事をすることで、自分の目標達成にどう近づいているのか?」などが明確でないと、「なぜ私はこんな仕事をしているんだろう?」と虚しさを感じるようになります。

・仕事が楽しくない、つまらない
「不本意な異動で、今までのキャリアと関係のない部署に行くことになった」「まったく興味・関心がない仕事を任された」などがきっかけで、「仕事がおもしろくない、つまらない」と感じる人は多くいます。 また、仕事があまりに簡単すぎて、手応えが感じられない場合も同様です。

・評価・報酬が低すぎる
仕事はお金がすべてではありませんが、働きに見合った評価がないとモチベーションが下がるのは当然です。 「一生懸命仕事をして結果を出したのにまったく認めてもらえない」「どれだけ結果を出しても給与が上がらない」など、待遇面の不満はやる気を損なう原因となります。特に、生活に余裕がない場合は顕著に表れます。

・疲労が溜まりすぎている
残業が続く、寝不足が慢性化しているなど、体に疲労が溜まりすぎていると、いくら心はがんばろうとしていても体がついてこない状態になります。 30代になっても20代と同じペースでハードな働き方をしている場合や、何ヵ月も忙しさが続いているといった場合、これがやる気が出ない原因であることが多いです。

・キャパシティオーバーになっている
あれもこれもとさまざまな責任を抱えすぎて、慢性的なストレス過多になっている状態です。 仕事、家庭、子育てで大きな決断が続いたり、自分の時間がまったくないと感じていたりするような場合は、このタイプを疑ってみるといいでしょう。

仕事へのモチベーションを上げる5つの方法

仕事に対するモチベーションを上げるには、自分がどのタイプかを見極めた上で、それに沿った対応をする必要があります。それぞれ以下のような対策が効果的です。

・まずは休む
疲労の溜まりすぎやキャパシティオーバーが原因である場合は、何はともあれまずは体を休めることです。半身浴をしたり、好きなアロマ、音楽、ふかふかの布団を用意したりするなどして、自分にとって居心地良い環境を作り、最低1日でいいので静かに体を休めましょう。

・人生の目標を見つめ直す
働く意味がわからないことや、仕事がつまらないことが根本原因の場合に有効な方法です。
急に「人生の目標」と言われても困ってしまいますが、毎週30分でもいいので時間を取って、真正面からこの問題を考えてみるのがおすすめです。「社会の役に立ちたい」でも「家を買いたい」でも構いません。「今この仕事をすること」と「なりたい自分像(家族像)」や「達成したい目標」が同一線上でつながると、目の前の仕事へのやる気も自然に湧いてきます。

・仕事を離れて好きなことをやってみる
1日5分でもいいので、仕事を離れて好きなことをやってみるのもいい方法です。
自分が好きなものが何かを知ることは、人生の目標を考える手助けにもなりますし、自分の意外な一面を見つけることで、新しいことに興味・関心が生まれることもあります。

・「いつもやること」を決めておく
キャパシティオーバーの原因の1つに「決断疲れ」があります。私たちは日頃、仕事の優先度からランチは何にするかに至るまで、さまざまな選択を迫られますが、決断の回数が多いと脳は疲れ、積極的に何かをやろうという気持ちはなくなっていってしまいます。その対策として有効なのが、いつもやることを決めておくことです。例えば、朝出社してからやることや、資料を片付ける方法などのルールを決めておくことで、余計な疲弊の蓄積を防げます。

・場合によっては転職も
評価・報酬が低すぎて生活が苦しいことがやる気がない根本原因なら、上司に掛け合うか、場合によっては転職を考えるべき場合もあるでしょう。

やる気が出ないのは「うつ」や「発達障害」が原因であることも

上記のような方法で解決する場合とは別に、やる気が出ないのは「うつ」や「発達障害」など、通常の心や体の疲れ以外の要素が原因になっている場合もあります。

「うつ」と「ただやる気がない」の違いは?

一時的に何もしたくなくなったり、全身がだるくて動きたくなくなったりということは、誰にでもある「やる気がない」状態です。人によっては、睡眠障害や過食を伴うこともありますが、それが一時的なものなら、ストレスや体の疲れなどの原因を取り除けば回復します。
しかし、そのような症状が2週間以上も続くようなら黄信号! うつなど、心の病気が原因かもしれません。

うつ病の「やる気の出ない」状態と「ただやる気がない」状態は根本的に別物!

うつ病の特徴は「気分が沈む」と「物事が楽しくない」(物事に興味が持てない、何をやっても楽しくない)ということです。文字にするとただやる気がないのと変わりませんが、同じ「気分が沈む」でも、うつ病は失恋や身近な人との死別など、理由があるつらさとは別物の嫌な気分に常時襲われている状態です。例えば、大好きで毎年欠かさず参加していたグループのライブも見る気さえしないなど、今まで大好きだったものにさえ何も感じなくなります。

「うつ病かも?」と思う人にチェックしてほしいのは、日常生活や社会生活に支障をきたすほどの症状であるかどうかです。もし2週間以上も症状が続き、生活に支障をきたしているようなら、一度精神科を訪れ専門医の診察を受けてみることをおすすめします。

発達障害の場合の見分け方

「やらなければいけないとわかっていても、興味のないことにはどうしてもやる気が出ない」というのは、誰にでもあることです。 しかし、「何度も同じミスをしてしまう」「計画を立てるのが苦手」「ルーティンワークが苦痛」「よく空気を読めないと言われる」「騒音が気になって集中力が続かない」といったことにすべて当てはまる場合、やる気が出ないのは発達障害の一種である「ADHD」(注意欠如・多動性障害)が原因となっている可能性もあります。

ちなみに、発達障害の可能性があるとされる小中学生は全国で6.5%(2012年、文部科学省調べ)、ADHDの大人は国内の調査で人口の1.5〜1.7%といわれており、決して珍しい症状ではありません。 ADHDの人の多くは創造力にあふれ、自分の興味があることについてはすばらしい集中力で精力的に仕事をこなすことができる一方、興味のないことにはほとんど集中力が続かず、整理整頓が苦手、注意力に欠けるなどの特徴があります。ゆえに、仕事の場では「やる気がない」と見なされてしまうことも少なくありません。

集中力は訓練によりある程度コントロールすることはできますが、苦手なことを無理に克服しようとするより、得意なことを伸ばしたほうが良い場合もあります。ADHDの人の特徴は、一般的に正確な作業が求められる事務や経理、校正、医療などの仕事よりは、創造性を生かせるクリエイティブな仕事に向いているといえます。

【まとめ】

一口に「やる気が出ない」といってもさまざまな原因があります。体のサインを見逃すことなく、しっかり自分に向き合って対応してあげてください。