もしも今、あなたが死んだら…SNSのアカウントはどうなる?9サービスの対応を調べてみた

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普段使っているFacebookやTwitterなどのSNSは自分が死んだあとにどうなってしまうんだろう、と考えたことありませんか?事故や災害、最近ではテロなど、自分の身にいつ何が起こるかわかりませんよね。家族にはとても見せられないものや匿名だからこそ書いていたこと、そういうものが自分が死んだら見られてしまう……。反対に、自分が生きた証を残そうと書いてきたものが、死ぬことで消えてしまうのではないか、という不安もあるかもしれません。デジタル時代の現代ではあらゆる情報がネット上やパソコンの中に入っています。そこで最近ではデジタル終活が話題になってきています。

■ デジタル終活とは

デジタル終活とは、文字通りデジタルの終活です。簡単に言うと、パソコンやスマホで扱っていたさまざまなことを自分が死んだときに困らないように整理すること。具体的にはSNSや有料サービス、家族や友達などに見られたくないデータなどですね。今や、若い人だけでなくお年寄りもパソコンやインターネットを使っています。しかしそれと同時に、自分が死んだあとにこれらのものはどうなってしまうのか、ということへの関心も高まっているのです。ここでは主にSNSのアカウントについて、それぞれのサービスがどのような対応をしてくれるのか見ていきます。

■ Facebookの場合

Facebookの特徴は実名登録という点です。たとえば、Twitterなどは実名にする必要がないので複数のアカウントを持つことも可能ですが、Facebookではそういうことができません。そのような特性もあり、Facebookでは利用者の死についてさまざまな対応策を作ってあります。まず利用者は事前に自分が死んだあと「Facebookから完全に削除する」か「アカウントを追悼アカウントにする」かの意思表示ができます。

> 追悼アカウントとは、利用者が亡くなった後で友達や家族が集い、その人の思い出をシェアするための場所です。(引用元:Facebook「追悼アカウント」)

追悼アカウントには下記のような機能があります。

> ・プロフィールにあるアカウント所有者の名前の横に、「追悼」と表示されます。
> ・アカウントのプライバシー設定に応じて、友達は追悼タイムラインで思い出をシェアできます。
> ・写真や投稿など、アカウント所有者がシェアしていたコンテンツはFacebookに存続し、シェアしていた相手は引き続きそのコンテンツを見ることができます。
> ・追悼プロフィールは、[知り合いかも]の提案、広告、誕生日のお知らせなどの公開スペースには表示されません。
> ・追悼アカウントには誰もログインできません。
> ・追悼アカウント管理人のいない追悼アカウントは変更できません。
> ・管理者が1人しかいないFacebookページで、その管理者のアカウントが追悼アカウントになった場合、そのページに対して有効なリクエストがあればFacebookから削除されます。(引用元:同上)

生きてきた軌跡であるタイムラインを見て、残された家族や友達が思い出に浸れるという仕組みですね。追悼アカウント管理人がいることで、プロフィールの写真を遺影に変更することもできます。追悼アカウント管理人は事前にFacebookの友達の中から決めておけます。ただし、Facebookの友達ではない人を選ぶことはできません。追悼アカウント管理人の詳細についてはFacebookのヘルプを参照してください。

■ Twitterの場合

Twitterには追悼アカウントのような機能はありません。Twitterのヘルプセンターには「亡くなられたユーザーおよびそのユーザーの画像/動画に関するご連絡」というページがあり、家族がアカウントの削除を依頼できるようになっています。

> ユーザーが亡くなられた場合、Twitterは、権限のある遺産管理人または故人の家族とともにアカウントを削除するようにします。
> 亡くなられたユーザーのアカウントの削除を依頼するには、こちらをクリックしてください。リクエストを受信した後に、故人の情報、リクエストを送信された方の身分証明書のコピー、故人の死亡証明書のコピーといった詳細を提供していただくための手順を記載したメールをこちらよりお送りします。
> 注記: アカウントのログイン情報は、故人との関係によらず公開することはできませんので、ご理解いただけますようお願いします。
> 特定画像/動画の削除
> 故人の家族の意思を尊重し、Twitterでは特定の条件のもと、亡くなられたユーザーの画像/動画を削除することがあります。 故人の家族または法的な資格を有する代理人は、故人の死因となった身体への重大な危機の場面およびその前後をとらえた画像または動画の削除を依頼することができます。プライバシーフォームからTwitter Inc.にリクエストを送信してください。そのような画像/動画の削除請求の確認時においては、コンテンツの話題性などの公共の利益が考慮されます。そのため、一部のご依頼に応えられない場合があることをご了承ください。(引用元:Twitterヘルプセンター「亡くなられたユーザーおよびそのユーザーの画像/動画に関するご連絡」)

事前に何か設定しておくということはできないため、もし自分が死んだあとにTwitterのアカウントを消してほしいという場合は、そのことを家族に伝えておくしかないようです。ただ、家族に知られても困らないような内容であれば、そもそも消す必要もないような気がしますよね。そのあたりは個々の価値観に問題になりそうです。

■ Instagramの場合

InstagramにはFacebookと同じように追悼アカウントの機能が存在します。ただ、事前に利用者が決めることはできず、友人や家族が死亡を証明する書類とともに申請するという形になります。また、追悼アカウント管理人の機能はなく、誰であろうと変更ができなくなる、という形式になっています。

>・Instagramでは、誰であっても追悼アカウントへのログインを禁止しています。
> ・追悼アカウントはいかなる場合も変更できません。これには「いいね!」、フォロワー、タグ、投稿、コメントなどへの変更が含まれます。
> ・誰でもInstagram Directを使って、亡くなった方に写真や動画を送信できます。
> ・亡くなった方がシェアしていた投稿(写真、動画など)はInstagramに存続し、それをシェアしていた利用者は引き続き見ることができます。
> ・追悼アカウントは、検索などの公開スペースには表示されません。(引用元:Instagramヘルプセンター「亡くなった方のアカウントが追悼アカウントになるとどうなりますか。」)

Facebookと同じく「追悼アカウント」という名称ではありますが、あくまで亡くなった方のプライバシー保護が第一目的であるように感じられます。追悼アカウントへの変更には「死亡記事やニュース記事へのリンクなど、死亡を証明できる書類が必要」と書かれているので、記事になるような死に方でない限りは家族が申請することになりそうです。さらに、アカウントの削除に関しては出生届や死亡証明書など近親者であることを証明できる書類が必要になります。

■ LINEの場合

LINEには亡くなったあとのアカウントに関する規定は特にありません。FacebookやTwitterなどと違って一般に公開されているものではないので、死後の対応が必要とは考えていないということかもしれません。ただし、規定には下記のようなものもあり、放っておくと勝手にアカウントが削除される可能性もあるようです。

> 当社は、最終のアクセスから1年間以上経過しているアカウントを、あらかじめお客様に通知することなく削除することができます。(引用元:LINE 利用規約)

芸能人のLINEが流出したニュースなどを見ていると不安にもなりますが、一般人であればそういう心配もないでしょう。家族に見られたくない場合は絶対にわからないようなパスワードにしてロックしておけば問題なさそうです。

■ Evernoteの場合

文章や画像などさまざまなデジタルデータを保存・管理でき、第二の脳とも呼ばれるEvernote。SNSではありませんが、ここに詰め込んだ情報がどうなってしまうのかはユーザーなら気になるところです。サービス利用規約にはこのように書かれています。

>私が死んだら私のアカウントはどうなりますか?
>Evernote のユーザのコンテンツのプライバシーを保護するという約束は、たとえ本人が死亡または無能力者になられた場合にも継続されます。そのような事態になった場合にユーザのコンテンツやアカウント情報へのアクセスを誰かに許可することを希望される場合は、アカウント情報へのアクセスをそのような個人に提供するための手続をとる必要があります。当社では法的に義務付けられない限り、ユーザのアカウント情報やコンテンツは誰にも(ユーザの近親者にさえも)提供することはありません。アカウント情報をコンテンツへのアクセス方法と共に、遺書またはその他の財産相続計画に含め、ユーザがご自身のアカウントへのアクセスを許可したい人にその手段を与えることができるようにすることをお勧めします。死亡時や無能力者になった場合に有料版サービスへの支払いを停止する件については、支払い・ポイントに関する条項をご覧ください。(引用元:Evernote サービス利用規約)

Evernoteは「あなたのデータはあなた自身のものです」「あなたのデータは保護されています」「あなたのデータは取り出し可能です」という3つを「データ保護に関する3原則」として掲げています。そのためデータの管理は徹底していて、死んだあとも近親者にさえアカウント情報やコンテンツを提供しないとのことです。これなら誰にも見られたくない情報があっても心配なさそうですね。反対に、もし誰かに自分のアカウントへのアクセスを許可したい場合は、アカウントやパスワードをしっかり伝えておく必要がありそうです。

■ mixi

かつては多くの人が利用していたmixi。現在は使っていなくてもアカウントは残ったままという方も多いのでは?そんなmixiですが、亡くなったあとのアカウントに関する規定はないようです。mixiのサービスは知らない人ともつながれるものの、FacebookやTwitterのように解放されているものではなくmixiをやっている人しか見られないものなので、あまり重要はないのかもしれません。ただ、もしアカウントの削除や凍結を遺族が希望した場合は対応してくれるそうです。

■ Snapchat

海外の若者を中心に人気のスマホ向けアプリSnapchat。日本でも少しずつ広まってきているようです。加工した画像や動画を送り合えるのですが、その画像や動画は見ると数秒で消えてしまうというが最大の特徴。同じようなアプリに『SNOW』があります。Snapchatにも死後のアカウントに関する規定はありません。すぐに消えてしまうのが特徴のサービスなので、あまり長期的なことについては想定していないのかもしれません。

■ ニコニコ動画

SNSではないですが、さまざまな動画を投稿している人のアカウントは死後にどうなってしまうのでしょう。探してみるとヘルプの中にこのような項目がありました。

> Q.家族が登録したプレミアム会員・有料チャンネルを解約したい
> A.ご家族と連絡が取れない、亡くなられた等の理由でご自身以外の家族が登録したプレミアム会員・有料チャンネルを解約したい場合、決済方法により、niconicoへログインしない状態での解約が可能です。(引用元:{ニコニコヘルプ『家族が登録したプレミアム会員・有料チャンネルを解約したい』}])

家族による有料サービスの解約方法はしっかり用意されているようです。ただ、有料サービスを解約しても、無料会員としてアカウントは残ると思われます。そして、このようなヘルプも見つけました。

> Q.niconicoを退会するとどうなるか
> A.niconicoを退会しても、動画などの投稿作品は自動で削除されません。削除をご希望する場合は、退会前に、各作品の削除をご自身で行ってください。(引用元:ニコニコヘルプ『niconicoを退会するとどうなるか』)

死後のアカウントについては何も書かれていませんでしたが、もし死後に家族が動画も消したいと思った場合、アカウントだけでなく投稿した動画の削除もしっかり伝える必要があるようです。自分が死んだあとに残したくない動画がある場合には、今のうちに削除しておくようにしましょう。

■ YouTube

ニコニコ動画と並ぶ動画サイトYouTube。最近では多くのファンを持つYouTuberもいますよね。YouTuberの死後、アカウントや動画はどうなってしまうのでしょうか。YouTubeのページには特に規定が見つかりませんでしたが、YouTubeはGoogleに買収されていて、登録するのはGoogleアカウント。つまりアカウントについてはGoogleを見たほうがよさそうです。Googleのアカウントヘルプには『死去したユーザーのアカウントに関するリクエストを送信する』という項目があり、「Googleでは、故人の情報も安全に保護します。」と書いています。

> アカウントの処理をあらかじめ決定しておく
> だれがあなたの情報にアクセスできるようにするのか、そしてアカウントの削除を希望されるのかどうかを Googleに知らせる最適な手段となるのが、アカウント無効化管理ツールです。お使いのアカウントでアカウント無効化管理ツールをセットアップするには、こちらをクリックしてください。

> 故人のアカウントのリクエストを行う
> 多くの方々がご自身のオンラインアカウントの管理方法について明確な指示を残さないままお亡くなりになっています。Googleでは、ご家族や代理人の方と連絡を取って、適切であると判断した場合には、故人のアカウントを閉鎖します。場合によっては、亡くなったユーザーのアカウントからコンテンツを提供することができます。これらすべての場合において、Googleではユーザーの情報のセキュリティ、安全性、プライバシーを守ることを主な責務とします。パスワードや他のログイン情報をお伝えすることはできません。死去したユーザーに関するリクエストにお応えするかどうかは、慎重な審査のうえ決定されます。(引用元:Googleアカウントヘルプ『死去したユーザーのアカウントに関するリクエストを送信する』)

Googleアカウントは『アカウント無効化管理ツール』を使えば、自分が死んだあとのことを決めておくことができるようです。YouTuberとしてお金を稼いでいた場合、家族にそのお金を引き継ぐこともできます。

■ デジタルデータの断捨離を!

現代社会でのコミュニケーションにおいて、SNSは切っても切れないツールといえます。だからこそ、死んでコミュニケーションが取れなくなったとき、このツールがどうなってしまうのかは大きな問題です。SNSは死後の世界には持っていけませんからね。自分が死んだら誰にも見られたくない、というものもあれば、それを見ることで自分のことを思い出してほしい、と思うものもあるかもしれません。それらを生きているあいだに整理しておくことは、残された人のためにもなります。デジタルの世界は無限の空間があって、どれだけ散らかしても問題ないように思えますが、自分が死んだあとのことを考えてデジタルデータの断捨離もしてみてはいかがでしょうか?

(image by PAKUTASO)
(著&編集:nanapi編集部)