その国が豊かかどうかを考える上での指標はいろいろあるが、農村の様子を観察することもその1つと言えるだろう。中国は現在農村改革を進めており、都市部との格差を解消するための農村の都市化を試みている。ただその道のりは険しく、答えが出るまでには長い時間を要することになりそうだ。

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 その国が豊かかどうかを考える上での指標はいろいろあるが、農村の様子を観察することもその1つと言えるだろう。中国は現在農村改革を進めており、都市部との格差を解消するための農村の都市化を試みている。ただその道のりは険しく、答えが出るまでには長い時間を要することになりそうだ。

 中国メディア・今日頭条は18日、日本の農村と中国の農村の現状を比較するという主旨の記事を掲載した。記事は、「中国人は隣国日本と教育、経済、軍事、国民のモラルなど、比較するのが好きだ」としたうえで、両国の農村の違いについて紹介している。

 まず日本の農村については「静かで平和。住民はそれぞれ戸建て住宅に住んでいるが、その建築にはしばしば中国のエッセンスが伺える」と説明。道路はちゃんと舗装され、清潔に保たれており、両側の排水システムもしっかりしているとし、「走っていると、まるで農村ではない所にいるように思えるほど」と形容した。また、路肩に無造作に自動車が駐車されていることもなく「この点は実に敬服する」としている。

 続いて中国の農村についての紹介だ。記事は、中国で一番の富豪村とされる江蘇省江陰市の華西村を取り上げた。整然と区画された戸建て住宅が並ぶ様子は「中国の農村に対する印象を一新させる」ものであり、中国の新政策の成果によって村民たちは実に羨ましい幸せな日々を過ごしていると紹介した。

 また、村の道路は広く清潔で、建物は非常に近代化されているとも紹介。画像を見ると、確かに農村というよりはどこかのリゾート地、別荘地といった印象だ。記事は最後に、「国籍を抜きにして、日本の桃源郷のような農村、中国の繁栄かつ近代化した農村、どちらに住みたいか」と問いかけて結んだ。

 どちらに住みたいか、というのは個人の自由で構わないが、記事の示した日本の農村と中国の農村の比較は、いささか不公平だ。それは、「日本の農村はどこもそんな感じだが、中国は華西村だけじゃないか」、「華西村を持ちだして、相手の一般的な村と比較するなんて、笑ってしまう」という、記事を見たネットユーザーの声が物語っている。また、「もはや農村ではない」、「その裏には著しい環境破壊が存在する」などの意見もある。

 どうやら、中国の少なからぬネットユーザーにとって、華西村は「あるべき理想的な農村の姿」ということではないようだ。記事の作者もそのことを承知で、やや皮肉を込めて日本の農村と比較したのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)