台湾を好きな海外旅行先に挙げる日本人は多いが、「週末に台北に行って帰ってくる」というケースが多いのではないだろうか。台湾の魅力は決して2-3日で堪能し尽くせるものではない。もっとディープな台湾に触れてみたいとは思うが、日本語の情報が不足していては、訪れるのにかなりの勇気を必要とすることになる。(写真は台湾・東部の華連のヴィラ、イメージ写真提供:123RF)

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 台湾を好きな海外旅行先に挙げる日本人は多いが、「週末に台北に行って帰ってくる」というケースが多いのではないだろうか。台湾の魅力は決して2-3日で堪能し尽くせるものではない。もっとディープな台湾に触れてみたいとは思うが、日本語の情報が不足していては、訪れるのにかなりの勇気を必要とすることになる。

 台湾メディア・東森新聞雲は23日、「こんな粗末な日本語紹介で、よくも平気で日本人を台湾に呼びこもうとしているな」とする評論記事を掲載した。記事の作者である朱学恒氏は、近頃仕事の関係で日本人観光客の台湾に対する見方について報道や資料を研究しているとのこと。その研究を通じて気づいた問題点を、文章の中で提起している。

 文章は、日本国内の各種旅行関連情報サイトのアンケート結果を紹介しつつ、日本人観光客が円安を背景に、従来の「2泊3日で台北に」という形態から、もっと長い時間をかけて台北以外の場所を訪れたがっていると分析。その一方で「われわれはしっかり準備出来ているのか」とし、日本語で書かれた台湾観光関連資料が非常に少ないことを指摘した。

 そして、日本人観光客は日本で作られた観光ガイドブックや観光サイトの情報を頼りに訪れざるを得ず、タイムラグや目の付け所の違いといった理由により、これらの媒体で得られる情報が現地の最新情報やトレンドと必ずしも合致していないと説明。台湾当局による協力の姿勢が不足していることも問題に挙げた。

 文章はまた、先日日本のテレビ番組で「台湾はパクリ天国」などと紹介されたことにネット上で批判が起こり、制作者が台湾の関係者に謝罪声明を出した騒動に言及。この「事件」を巡る自身の経験から、台湾が日本人向けに日本語の情報を積極的に発信していない現状が浮き彫りになったと説明した。その経験とは、日本の友人から「台湾はパクリ天国ではないとは思っているが、そう確信するに足る日本語の情報が見つからず、朱さんに実際どうなのかを聞いてみるしかなかった」と言われたことだ。これに対して朱氏自身も「参考にしてもらうべき日本語資料が見つからず、口頭で説明するほかなかった」としている。

 文章は最後に、「もしわれわれがより多くの日本人観光客を迎え入れ、より多くの観光収入を得ようとするのであれば、大量の日本語の資料、サイト、動画が非常に重要になってくる。もっとたくさんの準備をしなければならない」と締めくくった。

 先日、台湾で活動する日本人タレントが「日本の観光地の中国語表記が簡体字ばかりで繁体字がない。台湾や香港に対するリスペクト不足だ」と憤慨したという記事を紹介した。お互いに、気持よく観光してもらい、気持ちよくお金を使ってもらい、「是非また来たい」と思ってもらうためには、相手の考えやニーズに十分に思いを巡らせ、周到な準備をすることが大切なのだろう。(編集担当:今関忠馬)(写真は台湾・東部の華連のヴィラ、イメージ写真提供:123RF)