先日行われたリオ五輪の閉会式では、次回開催地の東京をPRするパフォーマンスが行われた。安倍晋三首相がスーパーマリオに扮して登場したほか、世界的に有名なアニメキャラクターが随所に起用されており、日本のソフトパワーの強さがアピールされた。(イメージ写真提供:123RF)

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 先日行われたリオ五輪の閉会式では、次回開催地の東京をPRするパフォーマンスが行われた。安倍晋三首相がスーパーマリオに扮して登場したほか、世界的に有名なアニメキャラクターが随所に起用されており、日本のソフトパワーの強さがアピールされた。

 中国メディア・和訊網は24日、「日本によるアニメのソフトパワーアピールの、チャイナドリームに対する啓示」とする記事を掲載した。記事は、リオ五輪閉会式において日本が、スーパーマリオのほかにキャプテン翼、ハローキティ、ドラえもんといったアニメキャラクターを登場させたPR動画で「心を引き寄せ、ソフトパワーをアピールし、次の東京五輪への期待を高めさせた」と紹介した。

 そのうえで、日本のアニメ文化が単に経済的価値を創造するに留まらず、外交のツールとして現地の歴史や文化、価値観を国外に伝え、賛同と友情を獲得するのに貢献しているを解説。日本は2006年よりアニメを柱とする大衆文化外交の展開を打ち出し、07年の安倍首相初就任時の施政方針演説でもマンガ・アニメ分野の競争力を高めることを盛り込んだと伝えた。

 記事は、中国も06年に制定した文化分野の第11次5カ年計画においてデジタルコンテンツとアニメ産業を文化産業の9大分野の1つに据えて大々的に発展させることを打ち出したと紹介。しかし、立ち上がりが遅くなおも初期段階にある中国アニメ界が強い力を発揮し、中国文化の価値を外に伝えるには長い時間が必要であると指摘した。

 さらに、このような状況において「我が国がいかにして『ゴリ推し』を避け、ソフトな手段で中国の話を伝えるか」について考える必要があることを、今回の日本のPR演出を契機に認識すべきであるとしている。なお、「ゴリ推し」の例として、米ニューヨークで、南シナ海における中国の立場を説明する広告を出したことが挙げられた。
 
 これまで、中国文化の対外的なアピールはいささか独善的な部分があった。いかに長い歴史や優れた文化を持っているかを「自画自賛」するような印象があり、時として現地から反発や「文化侵略だ」などといった警戒を受けることもあった。そんな中で「ゴリ押しを避けるべき」という声が出てきたのは評価に値するだろう。どうしたら相手に抵抗なく受け入れられ、愛されるかを考えることが「チャイナドリーム」を世界に広める近道になるのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)