2015年に日本を訪れた中国人旅行客の間で人気だった製品としては、電気炊飯器や洗浄便座が挙げられる。16年に入り、円高が進行したことや中国政府が関税を強化したことで、かつての爆買いは失われつつあるが、今でも人気の製品は存在するようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 2015年に日本を訪れた中国人旅行客の間で人気だった製品としては、電気炊飯器や洗浄便座が挙げられる。16年に入り、円高が進行したことや中国政府が関税を強化したことで、かつての爆買いは失われつつあるが、今でも人気の製品は存在するようだ。

 中国メディアの科技新報はこのほど、爆買いという言葉が中国でも広く知られるようになったものの、日本の家電製品は円高とともに中国人から見た「安さ」が失われてしまったと伝える一方、現在は「化粧品」が大人気となっていることを伝えている。

 記事は、訪日する中国人旅行客の間で化粧品や医薬品、健康食品が人気であり、家電製品の人気が落ちていることを紹介。人気が落ちると同時に、中国人旅行客の家電製品に対する支出額も減少していることを指摘する一方、化粧品や香水などへの支出は依然として高いままだと論じた。

 続けて、化粧品の支出額が高い背景には「日本を訪れる中国人女性が増えている」ことを挙げ、2016年第2四半期に訪日した中国人旅行客のうち約4割が20-30代の女性だったことを紹介。日本を訪れた中国人女性の声として、「中国の家電製品も質が良くなっているが、化粧品や健康食品は日本のほうが今なお優れている」と指摘、こうした認識のもと化粧品人気が続いていることを紹介した。

 日本政府観光局によれば、中国人の消費行動には変化が見られ、「化粧品や医薬品、食品を中心に、自分が本当に必要なものを買う」という流れになっているという。爆買いは一時的なブームだったとしても、日本を訪れる中国人は今なお増加を続けているのは事実だ。中国人の所得が増加しているのも事実であり、中国人の絶え間なく変わるニーズを上手く汲み取る努力が今後は求められるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)