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新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と科学技術振興機構(JST)は8月25日、「大学発ベンチャー表彰 2016」の表彰式を東京ビッグサイトにて開催した。

同賞は、大学など(国公私立大学、高等専門学校、国公立試験研究機関、国立研究開発法人、公益法人などの非営利法人)の成果を活用して起業したベンチャーのうち、今後の活躍が期待される優れた大学発のベンチャー企業やその成長に寄与した大学や企業などを表彰するもので、今年で3回目となる。

選考委員長である早稲田大学 松田修一名誉教授は「大学発ベンチャーは、研究者自身の事業化をしたいという高い志と、その技術を担ぐ起業家がいなければ成立しない。そこで、大学と大学発ベンチャーを支援している企業も選考対象としている」と同賞について説明している。

今回は、44件の応募のなかから大学発ベンチャー8社と、その支援大学・支援企業の受賞が決定。受賞者には、賞状および副賞として賞牌が贈呈された。

文部科学大臣賞を受賞したのは、大阪大学大学院医学系研究科で創出された機能性ペプチドをプラットフォームとし、医薬品・医療機器・化粧品の研究開発を行うファンペップ。"足の長い"医薬品、"足の短い"化粧品、その中間となる医療機器といったポートフォリオをうまく組むことで、ミドルリスク-ハイリターンなビジネスモデルを採用しているのが同社の特徴だ。2015年には、塩野義製薬と難治性潰瘍治療薬ペプチドについて独占的ライセンス契約を締結し、安定した財務基盤を確立した。

経済産業大臣賞には、超小型衛星を活用したソリューションの提供を行うアクセルスペースが選出された。同社はこれまでに、ウェザーニューズとともに開発した北極海の海氷観測用超小型衛星「WNISAT-1」や、地球観測を目的とした実証用の超小型衛星「ほどよし1号機」の打ち上げに成功。昨年、総額約19億円を調達し、地球観測画像データのプラットフォーム「AxelGlobe」を発表した。2022年までに超小型衛星「GRUS」を50機打ち上げ、地上を毎日撮影、情報を提供できる体制を整えていくとしている。

上記2名を含めたすべての受賞者は、下記のとおりとなっている。

松田選考委員長は、「(日本は)技術に勝って、ビジネスで負けたと言われて20年近く経っている。大学や研究所の深い研究成果を事業化して、ビジネスモデル自身を日本が海外に輸出するという産業構造の再構築を担う大学発ベンチャーからの応募を期待している」とコメントし、表彰式を締めくくった。

(周藤瞳美)