巨大組織を動かせるか…(※イメージ)

写真拡大

 憲法改正への対応で岐路に立つ公明党。支持母体の創価学会では動揺が続く。8月20日、創価学会の元本部職員3人が「8.20安保法制と憲法について考える会」と題した集会を横浜市内で催し、学会員ら約60人が集まった。

 ゲストとして憲法学者の木村草太・首都大学東京教授が登壇。集団的自衛権の行使を認めた安保法について「条文が不明確なことが問題。『黒い白馬』の存在を認めろと言っているようなもので、一度認めたら歯止めがかからない恐れがある」と警鐘を鳴らした。

 主催したのは、小平秀一(39)、滝川清志(38)、野口裕介(37)の3氏。地元・神奈川の会員への対応をめぐる本部との意見対立などから、2012年に本部職員を解雇され、14年には学会を除名された。昨夏から3人の実名でブログを開設。安倍政権に追随する創価学会本部の方針は「池田大作先生の教えに反する」とし、学会執行部の退陣を求めてきた。今回で集会は5回目。関東だけでなく、大阪や仙台でも開催し、ネットワークを広げてきた。

「着実につながりが深まってきたと感じます。分派を作るようなことは考えておらず、一人ひとりが自分の立場で学会を良くしていければと思います」(小平氏)

 昨夏の国会前デモに三色旗を掲げた学会員が参加するなど、組織に動揺が見えた創価学会。内部では締め付けが強まっているという。

「集会の参加者には『安保法制を推進した公明党を参院選で支援できない』と意思表示をしたことで、地区部長やブロック長などの学会の役職を解任された人も複数いました」(同)

 この日、登壇した千葉県在住の学会員の女性も「国会前デモに参加した夫の姿がテレビに映ったら学会の会合に誘われなくなった」と訴えた。別の女性が「言いたいことも言えない組織なんて創価の組織じゃないですよね?」と問いかけ、参加者が「そうだ!」と声をそろえる一幕もあった。

 小平氏らは参院選前の7月3日、東京・信濃町の学会総本部前で「安保法に反対の声をあげる会員を処分するな!」とのメッセージを掲げて「サイレントアピール」デモをした。ところが、本部は休館で、通行人もまばらだった。

「普段は開いている日曜に休館になったのは不自然に感じました。ただ、同様のデモは9月にも行う予定。学会本部が変わるまでやり続けます」(同)

 巨大組織を動かせるか。

週刊朝日  2016年9月2日号