世界最大手のグローバルな宿泊予約サービスを提供するホテル予約サイトHotels.comは、中国人旅行者に対してアンケート調査「Chinese International Travel Monitor(CITM)」を実施し、その調査結果を発表した。調査結果によると、中国人旅行者の92%が来年は旅行により多くの時間を使う、もしくは使い続ける予定であると回答しており、その3分の1がたとえ景気が悪くなっても、来年はより多くの時間をかけるという結果になった。

中国は旅行支出において世界的消費国の首位であり続けている。パスポート所持率は14億近くいる人口の中で5%であるにも関わらず、市場の予想成長規模は莫大。中国人旅行者の数は、2014年に1億1700万人と初めて1億の壁が突破されてから上昇し、2015年は1億2000万程の中国人が海外へ渡航した。今年の報告書によると、渡航した3分の2の中国人旅行者は旅行を人生から切り離せないものとして捉えており、収入の4分の1近くを旅行に費やす可能性があるため、旅行業界に莫大な成長機会をもたらすことを示唆している。

Chinese International Travel Monitor(CITM)

■日本へ旅行する中国人旅行者の最新動向

日本のホテルの80%以上が、過去数年間で中国人旅行者が増加したと回答している。増加率は、35歳以下の旅行者で顕著に現れていた。CITMによると、1人で旅行する中国人旅行者は、グループツアーや旅行代理店によって選ばれるホテルよりも、自分でホテルを予約することを好む。ホテルの約90%が、グループツアーの一員ではない中国人旅行者が過去2年間で増加したと回答している。これまで、中国人旅行者が日本を訪れる際は、団体で行動していたが、今は約80%が1人で訪れ、そのうちの約47%は家族のみで訪れている。中国人旅行者のホテル予約の78%がオンラインで行なわれていた。

Hotels.com副社長兼アジアパシフィック経営責任者であるアビラム・チャウドリー氏は、中国人旅行者を引き付けるためにワンパターンのアプローチを避けるようホテル経営者に働きかけており、「中国人旅行者は、中国式の朝食と中国語の通訳だけを求めているという固定観念はもはや古くなっています。私たちの調査結果は、より洗練された中国人旅行者向けの新しい製品やマーケティング戦略を練り、業界が積極的に行動する必要があることを示しています」と述べている。

■中国人旅行者が次の1年間訪れたいと回答した旅行先トップ10で、日本は第2位にランクイン

中国人旅行者にとって日本は、次の1年間で2番目に訪れたい旅行先であることが調査結果から明らかになった。また、一生に一度は訪れるべき場所として1位に輝いたのは18%でエジプトにあるギザのピラミッドだった。次いで、日本の富士山が第2位(17%)、イタリアのヴェネチアが3位に選ばれている。

Chinese International Travel Monitor(CITM)

■中国人旅行者にとって日本は最も魅力的な国

中国人にとって、観光や買い物など旅行先で楽しみたいアクティビティの国別ランキングにおいて日本は、美食、リゾート/ビーチ、文化の3つの項目で首位を獲得した。多くの中国人旅行者にとって総合的に日本は訪れるのに最も魅力的な国だと調査結果が明らかにしている。また、今後日本への中国人旅行者が増えることを示している。

Chinese International Travel Monitor(CITM)

■中国人旅行者が興味のある国や魅力

また、中国人旅行者にとって日本は、観光、買い物から冒険まで全ての魅力項目にチェックがついた国。また、一生に一度は訪れるべき場所の項目に唯一チェックがついた旅行先でもある。また、過去日本へ訪れた中国人旅行者の半数以上(54%)が、一回以上再び日本を訪れたことから、日本が中国人旅行者にとって人気であることを示している。

Chinese International Travel Monitor(CITM)

中国人旅行者にとって最も歓迎されていると感じる国に関しては、日本、韓国、香港が上位を占めた。

■中国人旅行者向けに日本のホテルが提供しているサービス

より多くの中国人旅行者を引き付けるために、日本のホテルの多くはそれらの宿泊客向けのサービス改善に尽力している。日本のホテル28%が、中国語の看板を用意し、20%が中国文化に基づいた指導をスタッフに取り入れている。中国語を話す職員を増やそうとする日本のホテルは35%あり、将来的にAlipayまたはChina Union Payでの支払を可能とするホテルは26%ある。

調査したホテルの中で、56%が無料Wi-Fiを提供しており、23%は既にChina Union PayかAlipayでの支払を可能としている。中国語のウェブサイトを提供しているホテルは15%、既に翻訳されたツアー情報を提供しているホテルは14%、そして中国語を話す職員のいるホテルは12%だった。

調査によると、中国人旅行者は増え続ける見込みだろうと多くの日本のホテルが示している。中国人旅行者にとって日本は最も魅力的な国であり、これからも日本のホテルは中国人旅行者向けにサービス投資や需要を満たす努力をするだろう。

■中国人宿泊者からよくある要求と現在日本のホテルが提供しているサービス

さらに調査では、中国人旅行者の99%が携帯電話、カメラ、タブレットなどのデジタル機器を旅行中携帯しており、デジタル機器が中国人旅行者にとって身近なものであることが明らかになった。

実際に、中国人旅行者の大多数(74%)は、オンライン代理店を利用して宿泊予約をする際にもデジタル機器を使用している。62%以上の予約がモバイル端末経由で行なわれており、この数値は、昨年の調査と比較して10%の上昇していることになる。

Chinese International Travel Monitor(CITM)

これらの調査結果を受け、Expedia Holdings K.K.ロッジング パートナーサービス、マーケットマネジメントディレクターのマイケル・ダイクス氏は、次のように述べている。

「今回の調査により、私たちの宿泊提携先は、ホテルの普及戦略においてモバイルが重要であることを、今一度知る必要があること強調しています。2015年、Expediaは8億3000万米ドル以上の金額を技術発展に費やしました。

 特にモバイル領域に力を入れ、現在ではホテルの予約の3分の1がモバイルでなされています。日本のホテル経営者は、Expedia Partner Centralを活用して、テクノロジーに明るい中国人旅行者を対象に、モバイル端末を使った取り引きを作りだすことができます」

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文/編集部