予想が難しいのは3トップの左。コンディション次第で、清武のスタメンは十分にありそうだ。

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 ロシア行きの切符を目指して──。いよいよロシア・ワールドカップのアジア最終予選が9月に開幕する。9月1日のUAE戦(ホーム)、同6日のタイ戦(アウェー)に向けて招集されたのは24名。金崎の“懲罰落選”こそあったが、ニューフェイスは皆無で驚きはなかった。
 
 GKの林(鳥栖)、左SBの太田(フィテッセ)、FWの武藤(マインツ)はいわゆる復帰組で、浅野(アーセナル)、大島(川崎)のリオ五輪世代ふたりもキリンカップですでに呼ばれている。バックアップメンバーはさて置き、ある意味、妥当なメンバーだった。
 
 およそ2か月の強化合宿を組むUAEに比べて、日本は圧倒的に準備期間が短い。そうした現状を踏まえればテストなどしている時間はないだけに、6月のキリンカップまでコンスタントに呼んできた選手がベースになるのは必然だろう。
 
 ハリルホジッチ監督も絶対に落とせないUAE戦に向けて次のように話している。
 
「最終予選の相手はより強い相手が待っています。我々のグループには前回のアジアカップでベスト4に進んだチームが3つもあります。UAEとかですね。我々はUAEに負けています。そのリベンジを強い気持ちを持って果たさないといけない。
 
 1試合目は常に難しいものです。ただ、私が一番好きな言葉ビクトリー、これを目指して、言い訳は探さずに戦っていきたいと思います」
 
 このコメントからも分かるように、ハリルホジッチ監督はUAEを相当警戒している。だから、スタメンにも“サプライズなきメンバー”が並ぶだろう。
 
 川島(メス)が落選したGKは、現政権下で10試合に先発している西川(浦和)で決まり。東口(G大阪)、林(鳥栖)を代表実績で上回っている点からも、そういう結論になる。
 
 4バックの最終ラインは右から酒井宏(マルセイユ)もしくは酒井高(ハンブルク)、吉田(サウサンプトン)、森重(FC東京)、長友(インテル)というメンバーになるだろう。
 
 長友は「火曜日(8月30日)に合流」(ハリルホジッチ監督)だが、約10か月ぶりに復帰した太田をいきなり左SBのスタメンで使うことはないはずだ。森重とCBのスタメンを争う槙野(浦和)は筋肉系の怪我を抱えており、状況次第ではメンバーから外れる可能性も。以上の2点から、吉田、森重、長友の3人は堅い。
 
 ダブル酒井で争う右SBはハリル政権下の出場実績で上回る酒井宏をスタメンにしたが、コンディション次第では酒井高にもチャンスはある。
 ボランチはキャプテンの長谷部(フランクフルト/あと1キャップで代表100試合出場)、組み立て役の柏木(浦和)のコンビが最有力だ。ハリルホジッチ監督は2ボランチに「相互に補完し合える関係」を基本的には求めている。となると、ボール奪取力に優れた山口(C大阪)が長谷部の、攻撃センスに長けた大島が柏木のバックアップと見て間違いない。
 
 実際、ハリルホジッチ監督も大島を次のように評価している。
 
「大島は柏木のような仕事ができるかなと。真司への供給源として興味深い」
 
 仮に試合終盤までリードを許せば「大島投入」という展開はあるかもしれない
 
 トップ下は、本田(ミラン)と同じくハリルホジッチ監督が全幅の信頼を置く香川(ドルトムント)が一番手。清武(セビージャ)は基本的にトップ下の控えと見るべきだろう。
 
 ただし、リーガで好スタートを切っただけに、清武を3トップの左に使う手はある。事実、6月のキリンカップ・ブルガリア戦では左ウイングで清武が、トップ下で香川が先発している。

 左ウイングの候補者に挙がる宇佐美(アウクスブルク)についてはハリルホジッチ監督も「ドイツのクラブに行きましたが、今のところそんなにたくさんのプレー時間はありません」と話しているだけに、「左ウイング・清武」はむしろ有力な選択肢と言える。いずれにしても、原口(ヘルタ・ベルリン)を含む左ウイングの争いは各選手のコンディションが鍵になる。
 
 金崎が落選したCFは、その代役として招集された浅野(アーセナル)、約6か月ぶりに復帰した武藤(マインツ)という顔ぶれを見れば、岡崎(レスター)で決まりだ。右ウイングも本田で間違いなし。川崎で好調の小林も、アジア2次予選で5試合連続ゴール(日本代表記録)を決めた本田との比較では二番手と言わざるを得ない。