『嫌われる勇気』をはじめ、ビジネスマンの高い関心を集める「アドラー心理学」。この狷餡鬚奮慳筬瓩髻∋纏やコミュニケーションで具体的に生かす方法を伝授!

◎人間の悩みはすべて対人関係の悩み

 昨年から続く「アドラー心理学ブーム」が衰えを見せない。仕事や人生に悩みは付き物、と理解はしながらも、悩みを和らげるのに役立てたいと、アドラー心理学関連の本を手に取る人が多いそうだ。確かにアドラー心理学をイチから理解するのは難しい。そこで、読者から寄せられた様々な悩みを、アドラー心理学の専門家・岸見さんと、コミュニケーション講師・戸田さんにぶつけ、その解決策を指南してもらった。「人の悩みはすべて対人関係の悩み」と説くアドラー。そのココロとは?

哲学者 岸見一郎さん
哲学者
岸見一郎さん
1956年京都生まれ。京都大学大学院文学研究科満期退学。京都聖カタリナ高校などで教鞭を執る。『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)ほか著書多数。

■73万部突破!
嫌われる勇気

コミュニケーション講師 戸田久実さん
コミュニケーション講師
戸田久実さん
立教大学卒業後、大手企業勤務を経て研修講師に。官公庁はじめ多くの団体・企業で講演を行なう。著書に『アドラー流 たった1分で伝わる言い方』(かんき出版)。

■たちまち重版!
アドラー流 たった1分で伝わる言い方

〈アドラーって何者?〉

アルフレート・アドラー「自己への執着を他者への関心に切り替えよ!」

アルフレート・アドラー(1870年〜1937年)は、オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。ジークムント・フロイト、カール・グスタフ・ユングと並ぶ心理学の3大巨頭のひとりと言われている。67年の生涯を通じ、研究、カウンセリング、講演・執筆活動を行なう。過去に受けた心的外傷(トラウマ)を否定し、「人は変われる」などと説いた教えは、世界的ベストセラー『人を動かす』(デール・カーネギー著)、『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー著)などの世界的ベストセラーに影響を与えたことでも知られている。

本音がさらけ出される場での立ち居振る舞い《酒席編》

昼間の仕事ぶりよりも、酒席での行動が評価の対象になることも。ONとOFFのスイッチを、どう切り替える?

Q. 第一印象がよくなる自己紹介をしたい!(IT関連会社・企画営業・39歳)

A. 自分をよく見せず、「ありのまま」に話そう

アドラーの教えで大切なことのひとつは「ありのまま」です。自分を大きく見せず、狹身大の自分瓩任いぁこれを実行するには日頃から自己評価を高める意識を持つこと。自分の長所に注目し、自分を好きになろう。(岸見さん)

Q. 会社や同僚の悪口ばかり……。(証券・営業・43歳)

会社や同僚の悪口ばかり……。

A. 相手の感情だけを受け止め、他者を評価しないこと

悪口は、人が誰かに感情をぶつける行為。これを受け止めるにとどめて、あなた自身は他者を評価しないこと。アドラーの教えで大切なのは「横の関係」。人間関係に上下があり、軋轢を生む「縦の関係」に立ち入らないことが大切です。(岸見さん)

Q. 上司との会話が弾まない。(教育関連・企画・29歳)

A. 共感して、関心を持って耳を傾け、心の距離を近く

アドラーは、相手が関心を持っていることに関心を持つ、つまり「共感すること」を重視しています。「〜と考えているのですね」「そうですよね」などと、相手の考えや気持ちをよく聴くだけで、心の距離は近くなるでしょう。(戸田さん)

会話が弾まないのは、相手に関心を持っていないからです。上司であれ、部下であれ、他者に関心を持つようになれば、どんな話でも興味深く聞くことができます。無理に会話を弾ませようとする必要はありません。(岸見さん)

〈戸田さんが教える「聞き方」のコツ〉

1. うなずく
話し手は真剣に聞いているかどうかを常に判断している。体全体で聞いていることがわかると犢グ佞慮魎境瓩可能になる。

うなずく

2. 体を相手に向ける
相手に体を向けて聞けば、互いに同じ話題を共有しているという意識が生まれる。ただし、脚をくむと攻撃的な印象を与える。

体を相手に向ける

3. 手を止めて聞く
話の間は作業の手を止めよう。ただし、腕をくんだり、肘をついたりするのはNG。貧乏ゆすりやペン回しも落ち着かない。

手を止めて聞く

[ポイント]「アドラー心理学」仕事への取り入れ方

■まずは自分を好きになろう。アドラーの教えでは、自己受容こそが自由と幸福のカギを握る。己の長所を見つけ出し、自分を認めよう。

自分と他人が違うということを認めよう。自分と相手との違いを探すのではなく、認め合うことが肝心。苦手な人も減るはず。

コミュニケーションは「横の関係」を意識しよう。他人を評価せず、「ありのまま」の自分をさらけ出すと、良好な関係を築ける。

自分に何か問題が起こった時はその「原因」ではなく、起こした「目的」がないかを考えよう。トラブルの早期解決と円満化が狙える。

相手に「ダメ出し」をするのはやめよう。相手のいいところを見つけていくと、こじれていた人間関係も劇的に向上する。