高齢者と若者の交流をデザイン。斬新な手芸ユニット「Patch-Work-Life」とは

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パッチワークと言えば、ご年配の方の趣味の代表のように思われていますね。

しかし、そんな考え方を一新する、クリエイティブなパッチワークを行なうユニットが兵庫県に現れました。

それが「Patch-Work-Life」という手芸のデザインチームです。

高齢者と若者の交流をデザインする、おしゃれな手芸デザインユニットPatch-Work-Life_1

「Patch-Work-Life」のメンバーは、現在男女あわせ6人。

彼らのWebサイトには個性的な作品が多数紹介されていて、いずれもとてもデザイン性が高く、今までのパッチワークとはまったくイメージが異なります。

パッチワークで「生活が楽しくなる」提案をしている「Patch-Work-Life」。さっそく取材にうかがいました。

高齢者と若者の交流をデザインする、おしゃれな手芸デザインユニットPatch-Work-Life_2

「Patch-Work-Life」は、2012年に村上史博さん(写真左)と、丸井康司さん(写真右)の2人が、手芸ユニット「patch-work」を立ち上げたのが始まり。

村上さん、丸井さんともにインテリアデザイン分野の出身です。

高齢者と若者が交流できる、時代にあったパッチワークを提案



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丸井さんに活動のきっかけをうかがうと、「インテリアデザイナーとしてこれまでデザイン設計を行い、マスプロダクト(量産品)のデザインを手掛けてきました。でも、『誰が、誰に、どのような気持ちで』という思いをカタチにするデザインがしたいと考え、7年ほど前にパッチワーク教室に通い始めました」とのこと。

教室で仲良くなったご年配の方から、手作りの作品をいただくことも多かった丸井さん。その気持ちにすごく感謝する一方で、彼女たちの作品に「惜しい!」と感じることもありました。

ご年配の方の手芸品ならではの、野暮ったさや日常使いに向かないデザイン。これを、自分が培ったインテリアデザインの力で、サポートできないかと考えたそうです。

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「Patch-Work-Life」は、創作だけでなく、活動を通じて世代を越えたコミュニケーションを主軸においているのが特徴です。

丸井さんたちはパッチワークを通じて、高齢者と若者の世代間交流や、高齢者に生きがいを与え、雇用を生み出したり、高齢者が社会とのつながりを持つことで孤独死を未然に防げないかと考えたのです。

まさしくエシカルなプロジェクトなんですね。

その後、2012年に設立した「patch-work」の教室の生徒や、ワークショップの参加者が加わり、さらなるプロジェクトとして「patch-work-life」が始動しました。

現在はパッチワーク教室運営のほか、ワークショップ、企業とのコラボレーションなど、活動の幅を広げています。

壁や家具、小物にパッチワークしてみる


高齢者と若者の交流をデザインする、おしゃれな手芸デザインユニットPatch-Work-Life_5
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最近手がけているおもしろいプロジェクトをうかがうと、京都の老舗ファブリックメーカー、ルシアンとのコラボ企画について話してくれました。

自由にカットして、あらゆるものに貼ることができるファブリックシート(現在、共同開発中)を使い、さまざまなワークショップや商品開発を行っているということです。

写真の「URoco baco」は思い思いにピースを組み合わせて箱をデザインし、ルシアンの手芸糸を使って、玉手箱のように紐を結びます。

針を使わないので簡単ですが、限られたスペースで色やピースを組み合わせて、誰でも楽しみながらデザインが可能です。

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「URoco baco」はイベントのワークショップとして使われ、現在は素材を共同開発中。

「壁や家具、小さな箱など、さまざまなものにファブリックシートを貼り付けることができるんです。いつもの風景を、ちょっとした工夫で変える提案をしようと考えています」と丸井さん。

要素をそぎ落としてデザインする



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柄ものの生地ではなく、無地を組み合わせて、テーマに沿ったパターンを構成するのも彼らの特徴。

「patch-work-life」の作品と、従来のパッチワークとの違いについても、丸井さんにうかがってみました。

「従来のパッチワークは、気に入った布を中心に、他の要素を足して盛って、最終的に1つのアート作品にするプロセスをとることが多いです。要素をプラスする従来の手法に対して僕らは、まずテーマを設定します。そこから、いかにシンプルでミニマムにしていくかを考える、マイナスのデザインを行います」

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「パッチワークで暮らしをデザインする。人と人を、まるでパッチワークのようにつなぐ。価値観の近い友人に会いに行ったり、作品を見せ合ったり。共通の趣味があるだけで誰かと繋がれる。Patch-Work-Lifeが1番大切にしていることは、パッチワークでたくさんの人とつながり、楽しいことを増やしたいという思いです」

パッチワークが暮らしを変えるというのは、とてもユニークな考え方。生活になにか物足りなさを感じている方は、ぜひパッチワークに挑戦してみては?

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