日本を訪れる中国人観光客の中には、日本の食べ物を楽しみにやってくる人も多い。彼らにとって日本を代表する食べ物とは何だろうか。寿司や天ぷら、うどん、ラーメンとともに、「和牛」を挙げる人もいそうだ。しかし、日本人と牛肉の歴史が実はまだそれほど深くないことを知っている人は少ないかも知れない。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本を訪れる中国人観光客の中には、日本の食べ物を楽しみにやってくる人も多い。彼らにとって日本を代表する食べ物とは何だろうか。寿司や天ぷら、うどん、ラーメンとともに、「和牛」を挙げる人もいそうだ。しかし、日本人と牛肉の歴史が実はまだそれほど深くないことを知っている人は少ないかも知れない。

 中国メディア・捜狐は17日、日本を代表する料理やお菓子を紹介する記事を掲載した。その中で、日本人と牛肉との関わりについて紹介している。記事は「今、日本料理において有名な牛肉料理は多い。例えばハンバーグ、肉じゃが、すき焼きなど」と説明したうえで、「しかし驚くべき事実がある」とした。

 そして、日本人が牛肉を食べる歴史は200年にも満たないこと、日本では古来より「肉類は汚れたもの」との思想があったことを紹介。明治維新を経てようやく牛肉が「解禁」され、わずか100年あまりの間に肉じゃがのような庶民的なメニューから、神戸牛などの高級料理まで数々の牛肉料理が発明され、日本料理の文化の一部分にまでなったと説明した。

 世界的に有名な日本発の牛肉料理の1つが牛丼だろう。記事は決して長くない日本の「牛肉文化」から生まれた牛丼が、海をわたって広く世界に浸透していることに対しても感嘆している。記事はまた、肉じゃがのルーツについても言及している。純和風に見えるこの料理が実は、19世紀末に日本の海軍コックが英国で食べた牛肉料理を再現しようとして生まれたものであることを紹介した。

 牛肉は、明治の文明開化を象徴する食材として日本国内では広く知られている。あんぱん、カレーライス、オムライスなど、近代の日本は実に多くの西洋渡来の食べ物を吸収し、日本人の口に合うように改良したり、新たな料理を発明してきた。

 そこにはやはり、西洋文化に学ぼうとする貪欲な姿勢、そしてより美味しいものを探求しようとする「食道楽」の精神があったのだろう。明治後期に村井弦斎の小説「食道楽」がベストセラーになったことがその証左とも言える。当然といえば当然だが、今読んでもこの小説は面白く、腹の虫にも大いなる刺激を与えるのだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)