尖閣諸島や南シナ海の問題を巡って政治的な対立を深めている日本と中国だが、中国人観光客の訪日ブームは決して冷めていない。以前のような「爆買い」現象は鳴りを潜めたが、日本が持つ様々な魅力を求めてやってくる中国の人はたくさんいるのだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 尖閣諸島や南シナ海の問題を巡って政治的な対立を深めている日本と中国だが、中国人観光客の訪日ブームは決して冷めていない。以前のような「爆買い」現象は鳴りを潜めたが、日本が持つ様々な魅力を求めてやってくる中国の人はたくさんいるのだ。

 中国メディア・中国商網は23日、「日本が韓国を抜いて、中国人観光客最愛の海外旅行目的地になった」とする記事を掲載した。記事は、米ブルームバーグと中国アウトバウンド観光研究所(COTRI)が7月25日に発表した統計で、今年第1四半期に訪日した中国人観光客が、のべ91万3000人と訪韓中国人を24%上回ったと紹介。昨年同時期の統計では訪韓中国人がのべ67万人で訪日中国人を47.9%上回っていたことから、「日本の観光業が韓国の観光業を鮮やかに逆転して、中国人観光客から最も喜ばれる目的地になった」と伝えている。

 また、今年第2四半期に日本を訪れた中国人観光客のうち、20-30歳の女性が40%以上を占めたとのデータも紹介。これにより、「化粧品大国」と称された韓国に代わって、日本が中国人観光客にとって一番の化粧品購入地ともなったとした。

 そのうえで、今年の円高トレンドの中でも多くの中国人観光客が韓国ではなく日本を選んだ理由として、中国旅行業界関係者が「日本は1980年代から布石を打ち始めており、経営基盤がしっかりしている。バラエティに富んだ景観、そしてアニメ文化の存在も強みだ」と解説したことを紹介。

 一方、韓国については中国人向け観光業務の歴史が浅いこと、魅力が不足していること、さらに「安かろう悪かろう」という旅行業のクオリティでトラブルの発生リスクが高いことを指摘したと伝えた。このほか、中国人観光客が韓国で化粧品を買わなくなった理由として、韓国の化粧品店が続々と中国に上陸しており、わざわざ現地に行って購入する必要がなくなっているという点についても言及している。

 中国人の生活レベルの向上にともなって、中国国内でも従来以上にモノやサービスの質が求められる時代に入りつつある。安いだけでは彼らを惹きつける事はできなくなっており、安くてなおかつ良質なモノを提供できる者が、大きな潜在力を秘めた中国市場で長く愛されることになるはずだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)