新「アイアンマン」、主役は15歳の黒人少女に決定

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マーベルの人気シリーズ「アイアンマン」の新しい主人公は、15歳の黒人少女になることが発表された。多様性に富むマーベルの世界を象徴するヒロインの名前は「アイアンハート」だ。

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アメコミ大手のマーベルは2016年7月、人気シリーズ「アイアンマン」の新エピソードで、主人公がトニー・スタークから若い黒人少女リリ・ウィリアムズに交代すると発表した。リリは天才科学者で、スタークのパワードスーツをモデルに独自のアーマーを自作しているという設定だ。

そのマーベルが今回、『WIRED』US版との独占インタヴューで、新しいヒロインの名前は「アイアンハート」(Ironheart)になることを明らかにした。

作家のブライアン・マイケル・ベンディスとアーティストのステファノ・カセッリがタッグを組み、現行シリーズの「インヴィンシブル・アイアンマン#1」にアイアンハートを初登場させた。リリとスタークはこのときにすでに出会っているが、11月の新刊でリリは、スタークに認められて正式にアイアンマンになる。

マサチューセッツ工科大学(MIT)の学生である15歳のリリは、学生寮でパワーアーマーのリヴァースエンジニアリングを行っている。リリが自作したアーマーに搭載された人工知能(AI)は、スタークの性格をベースにしている。「実際にはどこにいようと、スタークは心のなかではリリとともにいるのです」とシリーズの編集を手がけるトム・ブリーヴォルトは言う。

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ベンディスによれば、アイアンハートという新しいキャラクター名は、編集者とのグループディスカッションから生まれたものだという。

「『アイアンウーマン』では古臭いと思う者もいた。『アイアンメイデン』だと法的にNGになりそうだった」と、ベンディスは語る(Iron Maidenは「鉄の処女」の意味で、中世ヨーロッパの拷問具。英国のヘヴィーメタルバンドの名前でもある)。

「リリにまつわる構想中のストーリーをわたしから聞いたあとで、ジョー・ケサダ(マーベルの最高クリエイティヴ責任者)が『アイアンハート』という名前を思いついた。これはリリの心だけでなく、アイアンマンシリーズ全体を物語る名前だ。トニー・スタークは、心臓(heart)のペースメーカーとして初めてアーマーを身につけた。リリはそれとはまったく違う理由でアーマーを身につけるが、やはりその理由もハートに関係している。彼女の物語を見たときに、ケサダの提案した名前が、シンプルで、素晴らしいものであることに驚くだろう」

主人公がアイアンハートになることには、もうひとつのメッセージが込められている。ニュージャージー州に住むイスラム教徒の女子高生(日本語版記事)である「ミズ・マーベル」のカマラ・カーンや、「スパイダーマン」のマイルズ・モラレス、新「マイティ・ソー」のジェーン・フォスター、「ハルク」のアマデウス・チョとともに、マーベルが、あらゆる人々をより受け入れる世界へと移行していることを示しているのだ。

ほかの作品で主人公が交代したときと同様に、アフリカ系の少女がトニー・スタークと交代するという発表はインターネット上で批判を招いただけでなく、マーベルお抱えの作家に黒人女性がいないという問題をめぐる別の議論にもつながった。だが、ほとんどの者は、リリが主人公になることを祝福している。

なお、ベンディスは今年、『TIME』誌とのインタヴューで次のように語っている。「わたしたちはミーティングで、こういうキャラクターが必要だと話し合って決めているわけではありません。周囲にある実際の世界からインスピレーションを受け、そうした世界がポピュラーカルチャーに十分に反映されていない状況を見るなかで、新しいキャラクターが生まれてくるのです」

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