夏は、普段よりも「水辺」にお出かけすることが増える季節。
海やプール、渓流での釣りや川遊び、水族館……皆さんも、さまざまな「水」を目にする日々ではないでしょうか?
今回、お届けするのはそんな「水」にまつわる美しい言葉の数々。
まだまだ暑い日が続くようですが、このコラムで少しでも涼感を味わっていただきたいと思います!

青みがかっていたり、緑色に見えたり……水の色は様々


「水の色」って、なに色でしょう?

薄い青、あるいは緑がかった色。深い藍色に見えたかと思えば、ライトブルーに輝く水面。
ひと口に「水」といっても、場所や時間帯によって、いろいろな色に見えるものですね。
「水浅葱(みずあさぎ)」という色をご存じですか?
やわらかい色調の、淡い青色を指す言葉です。
染料の「藍」を水で薄め、淡い色に染めたのに由来するのだとか。


渓流や滝……激しく動く水を表現する言葉とは?

川の上流などで見られる、流水が岩に当たって飛び散るダイナミックな風景。
その様子を表現する言葉に、「水花火」があります。
あたり一面に水しぶきが散るさまを、花火にたとえて表現した言葉です。
飛び散った水が、大きな丸いしぶきになったものが「水鞠」。
「まり」と表現したくなるほど大きな水しぶき、この夏どこかで見られたら楽しいですね。
轟音とともに流れ落ちる滝の水。思わず目を奪われてしまう、迫力たっぷりの風景です。
そんな滝の姿は、千差万別。
垂直に落下する水の流れは「瀑布」、高いところから落下する滝は「飛瀑」と呼ばれます。
ちなみに「滝つぼには主(ぬし)が棲む」とよくいわれるのは、
落下する流水を龍に見立て、滝を龍神として崇めたことの名残りなのだそう。

滝の姿は千差万別。これは水が垂直に落下する「瀑布」

滝の姿は千差万別。これは水が垂直に落下する「瀑布」


きれいな湧き水、風とともに水面に広がる模様……

こんこんと湧き出る水を眺めていると、暑さもやわらぐように感じますね。
「岩清水(いわしみず)」とは、岩と岩の間から湧き出ているきれいな水。「石清水」と書くこともあります。
波ひとつ立たない池や湖に、緑の木々などの風景が映り込むのが「水鏡」。
それとは逆(?)に、風などで水面にできた模様を「水の綾」と呼びます。
日本画や織物などで、水を表現する模様の名称でもおなじみですね。
川の上流域で、水温がまだ低い午前中に発生しやすい「夏の霧」。
高原への旅行やキャンプに行くなら、ぜひ早起きして幻想的な風景を楽しんではいかがでしょうか。
「水」にまつわる言葉の数々、多少なりとも涼しい気持ちになっていただけたでしょうか?
引き続き体調管理に気をつけて、残り少ない夏をお過ごしくださいね!
参考:内山りゅう「水の名前」(平凡社)

渓流、湧き水……さまざまな表情を見せる「水」

渓流、湧き水……さまざまな表情を見せる「水」