役者として生きる覚悟を決めた、7年前のあの日



――山本さんは高校3年生のときに、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで準グランプリを受賞して、この世界に飛び込んだんですよね。当初は俳優志望ではなかったとか?

はい。モデルになりたくて、コンテストに応募したんですよ。でも、マネージャーさんに「モデルでやっていきたいです」と言ったら、「役者をやって有名になればファッションの仕事もできる」と言われ、役者の道に足を踏み入れました。

――そうだったんですね。

だから、最初は何がなんだかわからなかったですね。演じながらも、どこか他人事のような感覚だったというか…。それが21歳のときに『躾』という舞台をやって、“本気で役者になりたい! 40歳になっても、50歳になっても、オレは芝居で食べていく!”って思ったんです。

――『躾』でそう思えたのは、何かキッカケがあったんですか?

やっぱり舞台に魅了されたんでしょうね。自分が思ったようにうまくは演じられなかったんですけど、イチから作って悩んでその繰り返しで、無我夢中で取り組んだ結果、まわりからすごく評価していただいたんですね。蜷川さんからも誉めていただいてすごくうれしかった。

――母親に“躾”だと言われ、虐待を受けて育った「僕」を演じられましたね。

僕自身も暴力をふるうシーンがあったんですけど、役に入り込みすぎて共演者の坂田梨香子ちゃんを殴るシーンで、本当に顔に手が当たってしまったこともありました…。

――坂田さんは当時、ファション誌のモデルをされていましたけど……

それなのに、顔が少し腫れてしまって……芝居に入り込んじゃってたんですよね。今だったら切り替えができるけど、そのときは役なのに、彼女のことを本気で嫌いになっちゃったり。そういうところから、ひとつひとつ自分が変わっていった舞台だったんです。



――デビューしてすぐの頃、舞台で思うようにできない自分が悔しくて、マネージャーさんの前で大泣きしたことがあったんですよね。

わー、そんなこともありましたね。銀座の高架下で、「もうやめたいです」って泣きついて……。

――でも『躾』のときは「やめたい」という気持ちにもならず、役者としての楽しみを見出せたと?

稽古中はできない自分に腹が立ってキツかったけど、本番のカーテンコールの拍手をいただいたら、もう苦しみなんて吹っ飛びました。

――舞台と映像の違いってどういうところだと思いますか?

映像だと、役者が表情だったり所作だったり細かい演技をしていても、編集上、映ってないことがあるんですよね。それはメインのキャストや、セリフを言ってる人を撮らなくちゃいけないからであって、仕方のないことなんですけど。でも舞台だと、セリフがない役でも、いい芝居をしていればお客さんに見てもらえる。舞台では、お客さんのほうが役者を選べるんですよ。

――そうですよね。でも、舞台上ではどこから誰に見られているかわからないから、終始気が抜けないわけで…それって大変だし、怖くないですか? 

すごく怖いですよ。でも、お客さんに見てもらえるように頑張ろうって思えるし、もしその日はうまくいかなくても明日こそは!って思いながら演じ続けます。その思いが満たされないまま千秋楽を迎えても、次の舞台こそは!って思う。向上心が僕を突き動かしているんです。

――一度ハマるとやめられないんですね、舞台は。

本当に。『鱈々』のような作品も好きだし、去年出演した『TAKE FIVE』のようなエンターテイメント性の高い作品も好きなんですよね。ひとつのジャンルにかたよらず、求められるものに何でも取り組んでいきたいと思ってます。

――エンターテイメント性の高い作品というと、最近では2.5次元の舞台が大人気ですよね。

実は最初は、カラフルなカツラをつけてキャラとして立っている姿が衝撃的すぎて、あまり受け入れられなかったんですけど、いろんな舞台に立つなかで、表現者としてお客さんに喜んでいただきたいという気持ちはどのジャンルの作品も一緒だと思うようになりました。

――山本さんと言えば、蜷川さんの演出でシェイクスピア作品に出られたことで、演劇ファンにも広く知れ渡ったところがあると思うんですが、ご自身としてはいかがですか?

まだまだですね。テレビの役者が舞台もやってるな…くらいに見られているんじゃないかなと思うんです。この先、10年、20年、30年と舞台を続けていきたいので、演劇ファンの方たちにも少しずつ認めてもらって、山本裕典=舞台の人というイメージが広まっていったらうれしいです。



アラサー男子の恋愛観 “電撃結婚”の可能性は?



――毎日お忙しいと思いますが、オフの日の話を聞かせてください。何をして過ごすことが多いですか?

ドライブが好きなので、ひとりで運転して気の赴くまま、いろんなところへ行ってます。

――車のなかでは音楽やラジオを聴いたり?

大原櫻子ちゃんの曲を、エンドレスで流しながら運転してます。最近の僕のお気に入りです。

――よく聴くようになったキッカケって?

地球ゴージャスプロデュース公演の『The Love Bugs』を観に行ったんですけど、そのときに櫻子ちゃんが出ていて。歌がすごく上手で好きになりました。舞台を観た後、すぐ実家に帰る予定があったので、その足でCDを借りて、実家がある愛知まで3時間ずっと車を運転しながら聴いていました。

――あと、気になるのが山本さんの今後なんですけど…今年最初のブログに「早く子供欲しいな」ってつぶやいていましたね。やっぱり28歳になると、結婚を意識しますか?

意識しますね。地元の友だちも結婚してるヤツが増えてきたし。でも、僕の理想は長年つきあって結婚するっていう流れなんです。3年くらい友だち期間があって、2年の交際を経て結婚っていうのがいいですね(笑)。

――じゃあ電撃結婚はない?

ないですね。このままだと、40歳くらいまでしないんじゃないかな……。

――好きな女性のタイプも変わってきましたか?

最近、年上の女性のほうが僕には合ってるんじゃないかと思うんですよ。僕がけっこうふわふわしているので、酸いも甘いも知っていて、いろんな人生経験を積んだ女性に引っ張ってもらいたいというか。…でもこんなことを言ってるだけじゃダメですよね(笑)。僕自身が、そういう女性に選ばれるような男にならないと。精進します!



【プロフィール】
山本裕典(やまもと・ゆうすけ)/1988年1月19日、愛知県生まれ。A型。2005年、第18回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで準グランプリ&フォトジェニック賞をW受賞。以後、ドラマ『南極大陸』(TBS系)、『GTO』(フジテレビ系)など話題作に出演。一方で、シェイクスピア・シリーズ『じゃじゃ馬馴らし』『トロイラスとクレシダ』や『パレード』、『耳なし芳一』など数々の舞台にも出演。10月7日から天王洲 銀河劇場にて『鱈々』が上演される。
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【舞台情報】
▼公演タイトル
舞台『鱈々』

作:李康白(イ・ガンペク)
演出:栗山民也
出演:藤原竜也 山本裕典 中村ゆり 木場勝己

▼公演スケジュール
【東京】2016年10月7日(金)〜10月30日(日)
@天王洲 銀河劇場
【上田】2016年11月6日(日)@長野・上田サントミューゼ
【塩尻】2016年11月8日(火)@長野・塩尻レザンホール 大ホール
【大阪】2016年11月12日 (土) 〜15日(火)  
@大阪・新歌舞伎座
【鹿児島】2016年11月22日(火)   
@鹿児島市文化ホール 第2ホール
【福岡】2016年11月26日(土)〜27日(日)
@福岡・キャナルシティ劇場
【静岡】2016年11月29日(火) 
@静岡市清水文化会館マリナート大ホール

▼チケット好評発売中! 詳細は下記にアクセス!
http://hpot.jp/stage/dara


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★★山本裕典さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント★★

今回インタビューさせていただいた、山本さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

■応募方法:ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT


■受付期間:8月28日(日)12:00〜9月4日(日)12:00

■当選者確定フロー
・当選者発表日/2016年9月5日(月)
・当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し) のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
・当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから9月5日(月)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき9月8日(木)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。

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