パスタとスパゲッティの違いとは?専門家が解説

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パスタとスパゲッティ。皆さんは、この二つの言葉をどのように使い分けているだろうか。筆者は「スパゲッティ」のお洒落な言い回しが「パスタ」だと思っていたが、実はこの二つ、明確に違うものなのだそうだ。「教えて!goo」の「訳知り顔で『パスタを……』なんて言われるとムカッ腹がたちます!」という質問には、「自分も、詳しい分野や専門外のことに関しては、トンチンカンな知識で間に合わせているんだろうなぁと、思います。自分の専門分野を扱ったドラマを見ると、間違いが目に付いてしょうがありませんが、知らない世界のドラマだと、特に気にならなく見られますからね」(oi-cさん)、「ある友人はパスタといわずに、全て種類で言います、『昨日、タリアテッレを食べた』とか『スパゲットーニ食べた』とかです」などの回答が寄せられたが、知らない人にとってはここまで読んでもチンプンカンプンかもしれない。早速、専門家に解説していただこう。

■エッ!?菓子パンも「パスタ」なの?

イタリア料理研究家の星野佳代さんによると、

「スパゲッティとは、パスタの一部です。『パスタ』という言葉は、本場のイタリアではすごく広い範囲で使われていて、小麦粉を使って練った生地のことをすべてパスタと呼んでいます。だから、スパゲッティやペンネ、マカロニだけでなく、甘い菓子パンなんかもパスタと呼んでいます」(星野さん)

とのこと。日本人がパスタと思っているものは実は総称で、その一部がスパゲッティとのこと。パンの生地までパスタと呼ぶのは驚きだ。では、スパゲッティとはパスタのなかでもどのような種類の麺のことをいうのだろうか?

「スパゲッティは細いロングパスタのことですが、直径が何mmであるかはメーカーによって違います。私の感覚では、日本のレストランで出されているスパゲッティは、細麺が多いですね。イタリアでは、一般的な太さの麺のことを『スパゲッティ』と呼び、細麺のことは『スパゲッティーニ』と呼んでいます」(星野さん)

イタリアで使われる一般的な麺は、日本より少し太い。イタリア人から見ると日本の「スパゲッティ」はすべて「スパゲッティーニ」なのかもしれない。

■塩には麺をのびにくくさせる効果が

なぜ、日本では細麺のスパゲッティが多く使われているのかについても聞いてみた。

「日本で細麺が一般的に使われているのは、ゆで時間が短い、のど越しがよいなどの理由です。対してイタリアで太麺を使う理由は、太い方がのびにくいからだそうです。のびにくい茹で方には塩をしっかり入れることも大切で、イタリアでは4リットルの鍋に対して大さじ2程度の塩を入れます。また、パスタを茹でる用の粗塩もあり、これは日本でも売っていますよ」(星野さん)

日本ではちょっとしか入れない場合が多いが、伸びにくくするには多めにいれてしまってよいそうだ。

ちなみに、同じくイタリア料理の「ピザ」と「ピッツァ」の違いも聞いてみると、これは発音の違いのみとのこと。
近年、日本でも窯焼きピッツァが登場するなど本物志向になり、日本的な発音の「ピザ」から正しい発音である「ピッツァ」が定着してきたという見方のようだ。

気づかぬうちに使ってしまっている日本独自の言葉。本格的なイタリア料理店に行くときなどには、少し意識してみてはいかがだろうか?

(酒井 理恵)

●専門家プロフィール:星野佳代
イタリア料理研究家。イタリア料理教室Primo Piattoを主宰すると同時に、WEB・雑誌でのレシピ立案、コラム執筆、飲食店のメニュープロデュースなど、様々な食の分野で活動中。年に1カ月間イタリアに滞在し各地の家庭料理や食文化を研究するのがライフワークである。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)