シネフリン入り新商品が登場するかも?

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アルカロイド(有機化合物)の一種である「シネフリン(p-シネフリン)」を運動時に摂取すると、脂肪をエネルギーに代謝する機能が高まるとする研究結果が、スペインのカミーロ・ホセ・セラ大学スポーツ科学研究所の研究者らによって発表された。

脂肪や炭水化物は、運動時に代謝によって酸化することでエネルギーとして生成される、いわゆる「脂肪が燃焼」する状態となる。エネルギーとして消費される割合は運動強度によって異なるが、いくつかの成分には代謝効率を上昇させる作用があるとされており、一部は商品化されている。

こうした中、研究者らはかんきつ類の酸味成分である「シネフリン」が、欧州で減量用サプリメントの成分として利用され始めていることに注目し、その効果を検証することにした。

研究では、健康な成人18人を、シネフリンを体重1キロあたり3ミリグラム(体重60キロであれば180ミリグラム)摂取するグループと、シネフリンとは異なる成分で構成される偽薬を摂取するグループに分類。疲労を感じるまで負荷を上げながらエアロバイクを漕ぎ続けてもらった。

実験中は、1時間おきにエネルギー消費量と心拍数、血圧を計測し、脂肪の代謝効率は酸化脂肪量の測定によって推算している。

その結果、シネフリンを摂取したグループでは、運動強度が中強度以上(心拍数が最大心拍数の65%以上になる強度)になると酸化脂肪量も上昇し、摂取していないグループに比べ、1時間で最大7.7グラムの差が出ていた。

脂肪の酸化速度も未摂取グループが1分あたり0.44グラムだったのに対し、摂取グループは0.58グラムに高まっていたという。

大きな差は出ていないように思われるが、研究者らは運動と食事を組み合わせ、健康的に代謝を高め、脂肪を酸化させることで得られる減量効果は1か月1キログラム程度が限界であり、「数グラムの脂肪酸化量の違いも、積み重なれば大きな差となる」とコメントしている。

発表は、英国薬理学会誌「British Journal of Clinical Pharmacology」2016年8月号(Volume 82, Issue 2)に掲載された。

参考論文
Acute p-synephrine ingestion increases fat oxidation rate during exercise.
DOI: 10.1111/bcp.12952 PMID: 27038225

(Aging Style)