深刻化する交通渋滞の緩和に役立つと期待を集めていた中国の「空中バス」だが、ここに来て不穏な噂(うわさ)が浮上している。「空中バス」が中国政府がかかわる官民プロジェクトであると騙っての違法な資金集めが行われていた可能性があるという。(イメージ写真提供:123RF)

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 深刻化する交通渋滞の緩和に役立つと期待を集めていた中国の「空中バス」だが、ここに来て不穏な噂(うわさ)が浮上している。「空中バス」が中国政府がかかわる官民プロジェクトであると騙っての違法な資金集めが行われていた可能性があるという。

 世界中で注目を集めた「空中バス」はもともと投資詐欺なのではないかという疑念の声が存在していた。一部報道によれば、同プロジェクトの背景には高配当をうたうP2P理財公司(ネット上で投資家と借り主を結ぶ金融サービスの提供会社)の存在があったためだ。

 中国メディアの新京報は22日、「空中バス」のプロジェクトにかかわる企業はこれまで中国各地で「官民プロジェクト」を騙って資金を集めていたことが分かっており、そのなかには資金の回収が困難となっているプロジェクトもあると伝えた。また、同企業は少なくとも3社のP2P理財公司を通じて、12-16%の利息を謳って大規模に資金を集めていたと伝えている。

 記事は、「空中バス」のプロジェクトは手掛ける企業の創業者は2015年に発明者の中国人から空中バスにかかわる権利を6000万元(約9億円)で購入した後、PR会社を雇って「空中バス」プロジェクトのPRを開始したと紹介。

 さらに、同社の窓口では「空中バス」のプロジェクトは「官民プロジェクト」であり、空中バスのプロジェクトへの投資は政府への投資と同様であると語っていることを伝えたほか、理財公司に対し、「ブラジル政府が空中バス150台を導入することが決まった」などと投資家に話すよう要求していたと伝える一方、ブラジル政府が導入するという話は嘘だと紹介した。

 「空中バス」は8月初旬に河北省北載河区で試験走行を行ったばかりだが、資金集めの実態が不透明であるとして警戒を呼びかける声があるのは事実だ。果たして中国の深刻化する渋滞を緩和する神器となるのか、それともただの詐欺で終わるのか、今後の進展に注目が集まる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)