コーリャン酒の新商品、職員の記憶から60年代の味再現/台湾・金門

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(金門 23日 中央社)離島・金門の酒造メーカー「金門酒廠」は16日、新商品「原醸21」を発売した。原醸21は退職職員の記憶を頼りに、60年代に製造されたコーリャン酒の味わいを再現したコーリャン酒。車正国総経理(社長)は、愛飲家にもう一つの酒類の選択肢を提供できればと期待を示した。

原醸21誕生のきっかけは6〜7年前にさかのぼる。同社職員が会社の研究室の旧倉庫を整理中、偶然にも60年代の酒サンプルを発見。瓶を開けて試飲してみたところ、特殊な香りと甘くなめらかな口当たりに魅了されたという。

当時の工場長が退職した職員に尋ねたところ、以前の金門は戦地で戒厳令が敷かれていたため、生産量は多くなく、関連資料も極秘とされていたことが分かった。そこで同社は「赤くて、粒は小さく、蒸した後の高粱飯は粘り気があった」というこの職員の記憶を参考に「当初(原先)はどんなコーリャンを使って酒を醸造していたのか」を探ることにした。「原醸」の名称はこの物語に由来する。

同社の職員はヒントに基いて関連資料を検索。各種のつてを通じて世界各地のコーリャンを集め、試作を行った。そして試作21種類目でやっと、求めていたものと風味が最も近い原料が見つかった。

新商品は今月初頭に台北市内で開催された「台湾美食展」でお披露目され、限定販売された。車総経理によると、会場での売れ行きは好調だったという。来年からは量産する予定。

原醸21は純もち米で造られたコーリャン酒。粘度が高いため、醸造には特殊な技術が必要だという。アルコール度数は58度。内容量は500mlで、希望小売価格は480台湾元(約1520円)。

(黄慧敏/編集:名切千絵)