日本の対中直接投資が減少し続けている。中国商務部によれば、2016年1−7月における日本の対中直接投資額は前年同期比10.9%減の19億1000万ドル(約1900億円)にとどまった。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本の対中直接投資が減少し続けている。中国商務部によれば、2016年1-7月における日本の対中直接投資額は前年同期比10.9%減の19億1000万ドル(約1900億円)にとどまった。

 中国メディアの捜狐はこのほど、日本の対中直接投資は12年をピークに減少を続けていると指摘し、尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題が発生して以降、現在も減少傾向が続いていると伝えた。

 記事は、12年に日本が尖閣諸島の国有化を行ったことで中国が激しく反発し、それ以降は尖閣諸島をめぐる対立が激化の一途を辿っていることを指摘。また、日本の対中直接投資が減少している背景として、「中国国内における人件費上昇など、コスト増加によって利益を得ることが難しくなっている」との見方があると伝えた。

 中国の人件費など各コストが上昇し、世界の工場の役割を終えつつある中国への投資額が減少するのはごく自然なことだ。工場の建設は減少するとしても、中国の巨大な内需を見込んだ進出は今後さらに増加するだろう。中国が経済構造の転換に成功すれば、日本の対中投資は再び伸びる可能性は高い。

 中国に一極集中で事業や投資を展開するのではなく、中国のカントリーリスクを回避することを目的に、中国以外の国にも投資を行う戦略は「チャイナ・プラス・ワン」と呼ぶが、尖閣諸島をめぐる対立から日本企業が「チャイナ・プラス・ワン」を進めているという見方は可能だ。一方で、中国は現在、製造業や投資が成長をけん引する構造から、サービス業や消費がけん引する構造へと転換を進めており、外資への市場開放が進めば日本企業の対中投資は再び増加するだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)