『日常の中で悟りをひらく10の徳目』(南泉和尚/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

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 「これでいいのだ!」とすべてを肯定できる境地を目指す人のための、悟りの指南書『日常の中で悟りをひらく10の徳目』が2016年8月10日(水)に発売された。

 「ほとけ」という字は佛と書き、弗という字には「○○のようで、○○でない」という意味がある。例えば「沸騰」の沸という字は、「水のようで水でないもの」という意味になり、同様に佛という字は「人のようで人でないもの」という意味になる。亡くなった人をほとけ様と称するのは、そういう意味が込められているからだ。

 そして、この世に生きながらも「ほとけ」といえる人たちもたくさんいる。彼らは自ら強い心を育て上げ、大いなる自己肯定によって物事を前向きに捉えることができる人たちなのだ。同書では、780年続く禅寺の名物住職が、誰でも簡単に実践でき、「ほとけ」と呼ばれる人たちのように、物事を前向きにとらえられるような仏教の教えを、テーマ別に解りやすく紹介している。

<日常の中で悟るために実践できる10か条>
1)行:誰もやらない。だからやる
2)布施:先に与える
3)愛語:前向きでやる気になる言葉を使う
4)利行:人のため地域のため世界のためにやる
5)同事:感動し共感し感謝する
6)持戒:ポリシーに従って生きる
7)忍辱:ぺしゃんこになってもへこたれない、あきらめない
8)精進:毎日昨日よりティッシュ1枚分成長する
9)禅定:自己を掘り下げ、静かな時間を持つ
10)般若:死ぬまで成長、死んでも支援

 特別な行動は一切ない。ほんのささいなことの積み重ねが、大きな成果を上げることに繋がるのだ。一例として、イエローハットの創業者・鍵山秀三郎の話を紹介しよう。

 鍵山は、日々の掃除を通して社会や心の荒みを無くしていこうとする「日本を美しくする会」の活動の輪を国内外に広げている。上海の大学でおこなわれた彼の講演会で「ゴミを拾うことで世界が変わるのですか?」と学生に質問された際に彼は、「人が行き交う場所で吸い殻ひとつ拾えない、その勇気を持っていない人に世界なんて変えられないでしょう。大望は達成されません」と応えたそうだ。

 このように、無理はしないで、まずは手の届く身近な範囲で実践することが大切だと、同書では教えてくれている。重要なのは、あなたの人生はあなたのものであり、すべてのことは自分で決めることができるということ。まずは幸せになると決めよう。そうすればきっと、悟りは自ずと開かれていくはずだ。

※掲載内容は変更になる場合があります。