東京・日本橋に本社を置く、老舗の醤油メーカー・ヒゲタ醤油の創業は江戸初期の1616年。今年がちょうど創業400年だ。いくつもの時代の変化に対応し、今も生き続ける企業は日本に数多存在する。いずれも、代々の経営者そして従業員たちの弛みない努力があったからこそだろう。(イメージ写真提供:123RF)

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 東京・日本橋に本社を置く、老舗の醤油メーカー・ヒゲタ醤油の創業は江戸初期の1616年。今年がちょうど創業400年だ。いくつもの時代の変化に対応し、今も生き続ける企業は日本に数多存在する。いずれも、代々の経営者そして従業員たちの弛みない努力があったからこそだろう。

 一方、中国国内で創業100年以上を数える老舗企業は、数えるほどしか存在しない。中国メディア・証券日報は22日「老舗に活力を与えるには、まずブランド意識の強化が必要だ」とする記事を掲載した。

 記事はまず、日本で100年以上の歴史を持つ老舗は実に2万社を超え、米国でも1000社程度有るのに対して、中国では20社に過ぎないとする比較データを紹介。更に、数少ない老舗企業の多くが厳しい経営状況であると説明した。

 そして、この問題に対して中国国内の専門家が「『キョンシー』化した老舗企業において、資金や体制の問題は重要ではない。もっとも大きいのは、経営者の意識、特にブランド意識が欠如しているという問題だ」と語ったことを伝えた。高級品に手が届くようになった消費者がブランド意識を持ち始めているのに対して、老舗企業の意識が高まらないのだという。

 例えば、名茶として知られる龍井茶や鉄観音茶でも「お茶がいいのは分かるが、どのブランドの物がいいのかが分からない」とのこと。それは磁器でも、絹製品でも同じことが言えると、この専門家は指摘。市場社会に合致した、ブランド戦略を進めなければならないとしている。

 記事は、市場化するなかで「老舗の文化」をどう保つかという問題について専門家が「文化は創造するものではなく、伝承するもの。ブランドが育てば文化も育つ」とし、文化というものは経験の積み重ねや成長に伴って後から自然とついてくるものであるとの見解を示したことを併せて伝えている。

 中国において老舗企業が少なく、活力が弱い状況については、近代から現代にかけて社会や経済の体制が極めて大きく揺さぶられた背景も考慮しなければならない。資本主義や市場経済、さらには伝統的なものを否定した時代を経験してきたのだから。しかし今は市場経済が導入され、古き良きものを見直す機運もある。中国で「老舗の文化」が育つかどうかは、これからが本当の勝負と言えるかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)