地球型惑星GJ 1132bの大気に豊富な酸素を発見。ただし暑すぎて生命の存在可能性なし、太古の金星に類似

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2015年に発見された惑星GJ 1132bは、地球によく似た大きさの岩石質で、なおかつ大きさも1.2倍程度と非常に地球に似ていることで注目されました。ただ、この星は地表温度が高すぎて生命は存在できないとされています。

このGJ 1132bの大気に、酸素が豊富に含まれていることがわかったとする最新の研究結果が発表されました。もしかすると、この星はかつての金星の姿に非常に似ているのかもしれません。惑星GJ 1132bは、Gliese 229Aと呼ばれる赤色矮星をまわる軌道にある岩石質の惑星で、地球とくらべての大きさは約1.2倍、質量でが約1.6倍と、かなり地球に似た星といえます。

しかし、GJ 1132bの軌道はGliese 229Aにわずかに近すぎ、その気温は約232℃とかなり暑いものとなっています。また大気には水が蒸発してできた水蒸気が大量に含まれており、想像を絶するレベルの温室効果によって生物には過酷すぎる環境となっているはずです。

いくら水や酸素があるとは言っても、これほど暑い場合は仮に生命が存在したとしてもまるで殺菌するようにすべて死滅してしまうと考えられます。また強力な紫外線にさらされることから水分子は水素と酸素に分解され、軽い水素は宇宙へと離散している可能性もあるとのこと。

研究者は、GJ 1132bが地球と言うよりはかつての金星の姿に似ていると考えています。金星もまた、最初は地球と同様に豊富な水があったとされ、海の痕跡も見つかっています。しかし金星は太陽に近すぎたため、水は干上がって水蒸気となり、紫外線によって分解されて水素は宇宙へと消えたと考えられます。

ただ、天文学者は金星に酸素がほとんど残っていない理由を謎として残しています。GJ 1132bの大気はまだ若い頃の金星によく似ていると考えられるため、現在建設中の巨大マゼラン望遠鏡とジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を組み合わせた次世代の観測体制でこの星の大気をを分析すれば、もしかすると金星の酸素がなぜ消えたのかを解明できるかもしれません。