植松晃士さんが黒い服の着こなしを伝授

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 世の中のオバさんたちに健康かつ美しく生きていくために、ファッションプロデューサーの植松晃士さんがアドバイス。今回は、“黒のコーディネート”について語ります。

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 皆さま、ご機嫌よう。8月もいよいよ後半戦。暑さにすっかり体力を奪われ、ぐだぐだモードのかたも多いと思いますが、暦の上では残暑お見舞いの季節。やがて訪れる涼やかな秋を待ちつつ、がんばりましょう!

 さてさて、かねてから申し上げている通り、私の趣味のひとつに宝塚歌劇団の観劇があります。本拠地は兵庫県宝塚市の宝塚大劇場ですが、ここまではなかなか遠征できません。

 関東では、東京の日比谷に東京宝塚劇場があります。通りを挟んですぐ近くには帝国ホテル。そのため観劇会の待ち合わせと観劇後は、このホテルのティールームでお茶をいただくのがお決まりのコース。

 余談ですが私、帝国ホテルのブルーベリーパイが大好きなんです。ベリーの香りとさくさくの食感に添えられたアイスクリームがまたぴったり合うの。甘さが上品なのも魅力。カフェやバーでもいただけるので、お越しの節は、ぜひトライしてくださいね。

 もちろん帝国ホテルでお茶を楽しんでいる間も、ファッションチェックは欠かしませんよ。帝国ホテルには場所柄、とてもおしゃれでリッチなマダムが多くいらっしゃるので、目の保養に最高。

 何度かお見かけしたのは、ファッションデザイナーの森英恵先生。御年90才ですが、いつもとてもシックで素敵です。森英恵先生は、いかにもデザイナーといった出で立ちで、いつもほぼ全身真っ黒のパンツスタイル。モダンに黒をお召しになっています。

 しかし、森英恵先生ほどのセンスがない素人さんには、「全身黒はやめたほうがいいですよ」と申していたのですが、つい先日、とても素敵な黒い服のご婦人をお見かけしました。 黒のボウタイブラウスに膝下丈の黒のタイトスカート。お足元はローヒール。

 こう書くと、何てことのないスタイルなのですが、全身から漂うオーラがただ事ではなかったんです。

「やっぱりおしゃれな人はスカートにヒールをお召しなのね」と関心しつつ拝見していたのですが、何より印象的だったのは、胸元に輝く大粒のパールのネックレスでした。チョーカータイプよりかなり長めの、80cm前後のものだったと思います。多分、シャネルなどのコスチュームジュエリーではないでしょうか。

 あれが普通の長さだったら、冠婚葬祭ファッションになってしまうのですが、ゆったりとゆれる大粒のパールが、何ともいえず上品でした。歩幅の小さな、ご年配の女性特有の歩き方をされていたので、かなりのご高齢かと思います。

 だけど堂々とした佇まいは、“和製ココ・シャネル”とお呼びしたいくらいの迫力で、その後ろ姿を見送りながら、このかたのおしゃれは皆さまの素晴らしいお手本になるとひらめいたのです。

 まず1つめのポイントは、シルキーな光沢素材のボウタイブラウスであること。2つめは、膝下丈の黒のタイトスカートにブラウスをインしたオーソドックスなコーディネートであること。足元はローヒール。そして仕上げは長めのパールのネックレス。

 いかがですか? 簡単で、すぐに真似できそうでしょう?

 今はちょっと暑くて無理かもしれませんが、この秋に“トライしたい装い”として、頭の片隅にメモしておいていただきたいものです。

 オバさん、万歳!

※女性セブン2016年9月1日号