ありがとうリオ、こんにちはトーキョー!夢のチカラを必要とした街が、夢と現実の境界線を取り払い、2020年へ始動の巻。
Dream City, DiverSity, Future City, トーキョー!

リオ五輪、閉幕。4年に一度の夏季五輪は熱く過ぎ去りました。東京の時間をオンタイムで生き、地球の裏側のリオに魂を送ることは大変難しく、厳しい日々でした。眠かった。しかし、寝落ちするたびに目が覚めた。文字通り「目覚ましい」日本の活躍。愛すべき選手たちの放熱。やはり、五輪は素晴らしい。燃え尽きてしまうほど燃えました。

だが、燃え尽きてはいられない。灰の中から甦る想いは、もう2020年に飛んでいます。この日はリオ五輪の終わりではなく、東京五輪のスタート。リオはまだパラリンピックで燃えるのでしょうが、東京もひと足早く燃え始めている。最高にクールで、最高にホットな東京の夏。

とにかくもう、リオ五輪の閉会式、東京の引き継ぎは見事でした!

運営その他は一切心配していないものの、唯一の心配事だったセレモニーへの不安がパーーーッと晴れていくよう。積年の恨みというか、恥というか、要するに長野五輪。あの史上最悪のセレモニーについて「浅利慶太がダメだったんだな!」ということを、ようやく確信できた。知ってはいたけれど、「ほかの人がやっても同じだったら…」という不安をようやくねじ伏せられた。

そもそも5万人の箱の演出なんかしていない人に任せるほうにもセンスがなかったのです。5万人を熱狂させる作法を知っている人を、優先順位1位の人材を指名すれば、日本にできないことなんてない。チームPerfumeを丸ごと持ってきた舞台演出。チームJAPANを代表する人物を…現実か空想かを問わずに…連れてきたキャスティング。オールJAPANはこんなにもカッコイイのか。東京に住んでいるのに、東京がまた好きになるようなプロモーションセレモニー。すごく、よかった!

改めて思うのは、日本のチカラ、東京のチカラは夢なんだということ。

今回のセレモニーにはロンドン五輪のベッカムや、リオ五輪のペレのような実在のスーパースターはいませんでした。しかし、現実と非現実のはざま、夢うつつの世界にこそ日本のスターはいる。スーパーマリオもそう。ドラえもんもそう。キャプテン翼も、ハローキティも、パックマンも。そして、椎名林檎的なビジュアルで登場した、和装とも洋装ともつかないプラスチックなダンサーたちもそう。感情を排除した冷淡さが、人間としての実在感を消していく。AR技術やプロジェクションマッピングのような現実と非現実の境界を失くす技術は、まるで東京そのものであるよう。

400年つづく「江戸」「東京」というリアル。さまざまなものを取り込み、肥大し、まったくおかしなものになった「トーキョー」というアンリアル。この街になら、江戸の侍と、サラリーマンと、空想の世界のドラえもんが一緒に存在してもおかしくない。実際、チョンマゲした連中はたまに歩いてる。もうすでに大きすぎて、何もかもありすぎて、おかしい。外国人が想うオリエンタルとはまた違う、東洋でも西洋でもない不思議な街。そういった摩訶不思議なものを見せて、TOKYOを覗いてやろうと思った世界の人を煙に巻いてみせた。

渋谷の女子高生がスクランブル交差点で跳ね始めたとき、午前9時30分の東京は、夢に包まれた薄闇のトーキョーになる。東京タワーとスカイツリーと富士山が一望できるあり得ない風景。新国立競技場の前に立つ青年は、ボクシング・柔道・ウェイトリフティング・アーチェリーと「弓を引き絞る」ようにチカラを貯める。クラウチングスタート、飛び出す競泳・陸上・自転車の高速部隊。背景には日本の誇り、サンライズレッドの新幹線が走る。

東京の門となるゲートブリッジを越えれば、眠らない近未来都市、巨大な建造物が待ち受ける。スカイツリーを飛び越え、都庁を平行棒にする夢のアスリートたち。じょじょに非現実で浸食された世界は、翼と岬のツインシュートでさらに加速し、花火散る卓球、東京駅を越えていくハードラー、世界最速のパックマン、ついにはすべて空想で作られた架空の街へと飛び込んでいく。歌舞伎と浮世絵とカラオケとロボットと相撲と侍がごちゃまぜになった「トーキョー」に。

その街で、ドラえもんやキティちゃんが待っている。「夢」が待っている。準備を整えて待っている。アスリートたちのウォームアップの加速は、1964年東京五輪のポスターと同じ構図で固定され、2020年へのチカラを蓄えます。1964年を踏まえ、歌舞伎のような伝統芸能も踏まえるけれども、変化を止めない街・東京。東京は1964年と同じ場所で、違う夢を見る。そんな期待感が高まるような煽り。

↓1964が矢印のように右方向へ一点突破するベクトルなら、2020はもう何もかもなぎ倒すように四角が真横に飛んで行く感じ!

無秩序こそが秩序!夢こそが現実!

何でもアリの街、東京だ!

東京オリンピック [ 週刊朝日編集部 ]

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感想(1件)



北島康介さん・高橋尚子さん・村田諒太さんという栄光のメダリストと、夢の世界のキャラクターたちの共演。現実と非現実は、ついには日本の首相とスーパーマリオ&ドラえもんという、現実の世界のトップと夢の世界のトップを結び付けてしまう。単にアニメのチカラを借りたということではなく、夢があれば何でもできる、夢があるから何でもできるというメッセージ。それこそが「夢」を理由とした東京五輪招致の精神。

「こんなこといいな、できたらいいな」を叶えることで、世界は未来に進む。東京にはスターはいないかもしれない。けれど、スターとは「過去」の夢。東京は「未来」の夢を探す。ドラえもんの道具は、「こんなこと」を思いつけば、どんなことだって可能にする。スーパーマリオのジャンプは、どこへだってたどりつける。誰よりも「こんなこと」を想像するチカラがあるから、夢の世界のスターが生み出されつづける。トーキョーには、ニッポンには、ちゃんとスターがいる。

最後の光るフレームを持って踊るパフォーマンス。そこで、あえて男子新体操の選手たちの存在が明かされたのも、また必要とされたのも、「過去」「現在」を越えて「未来」に向かう夢見る気持ちがあればこそ。五輪では男女を等しく扱う当然の精神から、すべての競技に男女の種目を設けている…わけではありません。シンクロ、新体操などは女子のみの実施で男子がない競技。

男子新体操によって東京をプレゼンテーションするというのは、性別を越え、五輪という枠すらも越えたスポーツ愛を雄弁に語るもの。五輪だからやるのではなく、LOVE SPORTSだからやる。今は五輪にないかもしれないけれど、好きだからやる。未来はまた変わっていくかもしれないし、変えることができる。夢見る人を応援する。大きな旗を振って。

いろんな夢、そして多様性を示す光る長方形はやがてひとつに集まり、トーキョーのエンブレムとなります。そういう街でみなさんをお迎えします、という「夢」を描いて。こんなに素敵な夢なら、絶対に見たい!

↓「SEE YOU IN TOKYO」を約束した空に、スーパーマリオのファンファーレが鳴り響く!



見える、見えるよ!スカイツリーのてっぺんに飛びついて、花火を8発上げるマリオが!

そして、このファンファーレは次のステージへ進む合図でもある!

スーパーマリオブラザーズ百科

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トーキョーが見る夢、ニッポンが見る夢は、4年後の未来を変えるもの。「こんなこと」を次々に実現させていくための、目標となるのが東京五輪。どんな未来になるのか。あぁ、絶対にこの場に居たい。その街にいたい。素人の浅知恵など凌駕して、素晴らしい夢を見せてくれたスタッフには感謝の念しかありません。

彼らもまた「夢見る」ことのプロ。夢を見ることで生まれたスターと、夢を見ることを生業とするプロが生み出す2020年トーキョーの夢。それは、いろいろあって辛かったんですという直接的なメッセージよりもずっと、大人びてカッコいいものになるはず。「あの辛い夜も、こんな夢を見ていたんです」というものを見せられたら、それは同情を呼ぶより、勇気を与えるものになるでしょう。「ARIGATO」から始まったプレゼンは、傷ではなく、治り始めたかさぶたを見せるのだという意志表明にほかならないのですから。

夢を必要として五輪を呼んだ街が、世界に見せる次の夢。

僕も、その一部になりたい。みなさんも一緒になりましょう。

SEE YOU IN トーキョー!


さぁ、夢と夢の間は現実を見るか!今日もまたトーキョーで働くぞ!