タイの首都バンコクの北約700kmに位置するチェンマイは、かつて600年の長きにわたりランナータイ王朝の都として栄えた地。

いまなお当時の栄華を伝える寺院やその遺跡が、約300も残っています。

古のラオスやビルマ、スコータイ、アユタヤなどに影響を受けたと言われる建物や、黄金色に輝く仏塔など、それぞれ異なる個性を持った数々の寺院を見てまわる寺院巡りは、チェンマイ観光の目玉となっています。

今回紹介するのは、たくさんの寺院が点在するチェンマイでもっとも高い格式を誇る「ワット・プラシン」。

ランナー王朝の5代めの王様が、父である先王の遺灰を収めるためために1435年に建立された寺院です。

本堂へとつながる階段の脇には豪華絢爛な装飾を施された二匹の竜。ここワット・プラシンには辰年の仏塔があり、辰年生まれの人が巡礼するお寺とされているのだとか。

参拝者はこの階段で履物を脱ぎ、階段を上った左手にある受付で入場料20バーツを支払います。

チューブトップやキャミソールなど露出の多い服装では入場できないのでご注意を。

本堂の奥には黄金色に輝く大きな仏像と、さまざまな大きさの仏像が並んでいます。

向かって右、額に入れて飾られているのは、現国王ラマ9世、プミポン国王の肖像画。タイの国民は国王と王室を敬愛しており、あちこちでこうした肖像画を見かけます。

どの仏様も穏やかで柔和な表情。

敬虔な仏教徒でない人であっても、荘厳なたたずまいに不思議と心が落ち着き、自分自身を見つめる時間を持つことができることでしょう。

本堂内には袈裟をまとったお坊さんがいて、人々が祈りをささげていました。

タイの上座仏教では、出家していない(お坊さんになっていない)在家の仏教徒は、「タンブン」という徳を積むことで救済され、来世で幸せな生まれ変わりができると信じられてます。

寺院にお供えや寄付をすることもタンブンのひとつ。こうした文化は、日常的なものとしてタイの人々に深く根付いています。

ワットプラシンという名前の由来は、スリランカで作られた黄金のプラ・シン像が、チェンライを経てこの地へ迎え入れられ、この寺に納められたことから。

プラ・シン像が収められている本堂左奥の「ウィハーン・ラーイカム」と呼ばれる礼拝堂は、ランナー建築の粋を集めたものと言われています。

小さなお堂ですが、繊細な木造装飾や、当時の人々の暮らしを描いた緻密な壁画は見どころのひとつ。

敷地は広く、本堂のまわりをぐるりと散策するのも楽しいです。

お坊さんになるための学校が隣接されているそうで、オレンジ色の袈裟をまとった少年僧を見かけました。

黄金色に輝く塔の大きさと迫力は圧巻。

空へと伸びる金色の塔の先端を眺めると、思わず口があんぐりと開きそうになります。

17時以降は建物の中には入れませんが、ライトアップされた夜のワット・プラシンも昼間とはまた違った美しさなので、ナイトバザールの帰りなど、機会があれば前を通ってみては。

ランナータイ王朝の寺院が多く残るチェンマイ。

旅行中の限られた時間でいくつものお寺を回ることは難しいかもしれませんが、最も高い格式を誇るワット・プラシンは、ぜひ足を運んでおきたい寺院のひとつです。

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ワット・プラシン Wat Phra Sing
Singharat Road Phra Sing Subdistrict, Chiang Mai, Thailand

開館時間 午前8時〜午後5時
入場料 20バーツ
アクセス ターペー門から徒歩15分