1.いつでもどこでも飼い主と一緒にいたいから

朝、やたらとテンションが高く、目覚めた飼い主の顔に飛びついてきてペロペロしまくるワンちゃんがいます。これは眠っている間、大好きな飼い主に会えなかったため、目覚めて再会できた嬉しさから、という説があります。
真偽は犬に聞いてみないと分りませんが、ホントだとするなら、それだけ犬は飼い主といつもいつもいつも一緒にいたいイキモノ。当然、眠る時だって一緒にいたい! それは犬と一緒に暮らしている人々なら納得できる理由です。

マジメな説としては、犬は社会性のある動物なので、群れである家族と常に一緒にいたい、一緒にいることで安心する、のだそうですよ。

2.飼い主の匂いが強いから

生後12日くらいまでの新生児期の子犬は、まだ目も耳も開いていませんが、嗅覚は発達していて、お母さんのフェロモンを頼りにおっぱいを探し当てます。優れた嗅覚は、生に直結し、常に快適な環境を求めて鋭敏に働くわけです。

で、なぜ飼い主の寝室を好むのか。
寝ている間、人はコップ一杯の汗をかくと言われ、汗にはその人固有のにおい成分も含まれます。犬は動物性の有機物系のにおいに特に敏感だそうで、飼い主のにおいが濃厚にしみ付いた寝室は家の中でも際立って特別な何かを感じさせる場所であろうこと、容易に想像がつきます。

では、特別な何かとはいったいナニ?
飼い主は、ご飯をくれたり遊んでくれたりする、自分にとって「快の環境」を与えてくれる重要な存在。その存在のにおいは、彼らにとっては安心と喜びの象徴であるはず。その大好きな飼い主のにおいに満ち満ちている寝室を好きなのは当然な気もします。
ちなみに・・・男性の汗はフェロモンに似た性質があるとか。大好きなおとーさんの寝床、ワンコにとってはもう極上の幸せな場所なのかも!

3.ふかふかで気持ちが良いから

我が家の2匹目、推定4才で迎えた保護犬です。パピーミルの繁殖犬でした。パピーミルといえば金属製の冷たいケージ、排泄物が下に落ちるスノコ状トレー、「ふかふか」とは縁のない世界・・・。
「ふかふか」の概念がない犬は、これまで慣れ親しんだクレートとベッドのどちらを取るのだろう・・・と妙なことを思いついた私。好きなように過ごさせた結果、アッという間にクレートを捨てて私のベッドにたどりつきました。今や飼い主のベッドは食後のお休み処&夜の寝床。

鼻先でホリホリ、前肢でグシャグシャにした後、「ふかふか」の上でゴロンゴロン・・・その様子は、何ともまぁ幸せそうです!ちなみに、いつも私の枕かパジャマに鼻を突っ込んで寝ています。

結論、「犬だってふかふかが好き!」。「ふかふか」が快適でリラックスできるのは、人間だけじゃないってことです。下記は、保護犬が初めてふかふかのベッドに遭遇した動画。

見ているこちらまで幸せ気分になる姿ですね!我が家の愛犬も、まさにこんな感じでした。
一般的なしつけの本には「犬をベッドに上げてはいけない」なんておなじみの一節もありますが、いやいやどーして! これを見た日には、犬の喜びを奪う気にはなれません!

4.一緒に眠れる「幸せな空間」だから

犬にとって眠っている時は、食べている時とウンチしている時と同様、とても無防備な状態。
さて、人間の家で暮らす犬にとって心から安心して眠れる場所は?
それは大好きな飼い主のいる場所。しかもその飼い主が仰向けになってオナカもノド(動物にとっての急所)もさらけ出し、イビキまでかいてグーグー眠る寝室は、安全が保証されたパーフェクトな安心空間。 適度な室温、心安らぐ薄暗さ、さらにふかふかであったかいお布団、飼い主のにおいと体温まで加われば「守られてる感」満載の楽園なのかも?!

5.体を温めやすいため

野生の犬は群れで行動し、眠る時は保温や防御のため互いに身を寄せ合って眠るといい、家庭犬が飼い主と一緒に寝たがるのも同じ理由からといわれます。小難しく考えなくても、イキモノが寒さの中で暖を求めるのは自然なこと。

特に体表面積が小さく寒暖差に弱いチワワのような小型犬や、イタリアングレーハウンドといった短毛犬種は寒さに弱く、人間サマ向けに計算されて作られた保温効果抜群のお布団は最適な寝床と言えるでしょう。

また、温かさは安心感に直結します。飼い主の体温を感じながら眠るのは、母犬と一緒に眠るような安心感もあるのではないでしょうか?

6.寝やすい環境だから

一般的な寝室のイメージは、「人の出入りがせわしないリビングから離れている、うす暗い、静か、適温・適湿」などなど。狼がぬくぬくと安心して子育てする巣穴環境に似ていると言えなくもありません。人間中心の刺激の多い生活の中で、寝室という特殊な場所は犬が安らげる最適な場所だからなのかもしれません。

7.自分の寝どこがあまり好きではないため

飼い主が「ここならよかろう」と、別にセッティングした犬用の寝場所が、犬側の要求に合わない場合があります。与えられたドッグ・ベッドのにおい(新品だと独特のにおいがあったりします)や質感が気に入らないかもしれませんし、ドッグ・ベッドやサークルの置かれた場所自体に何か居心地の悪い理由があるかもしれません。

また、暑がりの犬は涼しい場所を、神経質な犬は静かな場所を選ぼうとするかもしれません。その点、飼い主の寝室はリビングと離れた一室だったり、遮光カーテンのおかげで薄暗かったり・・・。自分の寝どこがイマイチな場合に、消去法的選択で飼い主の寝室を目指すということもありそうです。

まとめ

犬が飼い主の寝室を好む理由は、
大きく分ければ、

大好きな飼い主を肌で感じながら無防備に休める場所ふかふかで快適きわまりないお布団のある場所薄暗く静かで温かい休むのに最適な環境

が考えられます。

犬を寝室にいれるのは賛否両論あるようですが、特にしつけなければ、自分から飼い主の寝どこや寝室をめざす犬は少なくないようです。
ただし、ペットホテルでの宿泊、入院、災害のことを考えれば、クレートやサークルでストレスなく休めるように教えておくことは大切です。

いっぽう、寝室を共にするメリットもあります。持病のある犬やシニア犬の場合は、夜中の急変をキャッチしやすいということ。布団に上げたくなければ、寝室内にクレートを置いてあげるのも良いかと思います。大好きな飼い主の息づかいを感じながら安心して眠ることで体にも良い影響があるかもしれませんね。安心は何よりのクスリと言いますから。