発達障害の子は支援学校の方がいい? 漫画『生きづらいと思ったら親子で発達障害でした』モンズースーさんに聞いた

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自分の子どもが発達障害を抱えている場合、支援学校がいいのか、普通の学校がいいのか、迷ってしまいますよね。

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どちらにも、それぞれメリットとデメリットがあります。

今回、そのあたりをアメブロで総合1位を獲得した実録コミックエッセイ『生きづらいと思ったら親子で発達障害でした』(KADOKAWA)の著者、モンズースーさんにお聞きしました!

今と昔では環境も大きく違います。まずは、昔の発達障害はどのようにとらえられていたのかというところから教えていただきました。

昔と今では発達障害の受け入れ態勢が違う

--漫画の中に、息子さんと同様に発達障害であったご自身の幼少期を振り返った際、「自分を責めなかった親に感謝」というフレーズがありましたよね。

実際、お母様の様子などを見て、発達障害の子を持って苦労されている様子ってあったんでしょうか?

「実は、あまり記憶にないんです……。出来が悪くても特別苦労したという話は聞いていないです。ADHDの女の子は気がつきづらいという話を聞きますし。少し個性的な子くらいに見ていたんだと思います。」


--そういえば、同じく発達障害である息子さんの様子を見た近所の方々も、「あの子の子どもだから仕方ないね!」みたいにおおらかに捉えていましたよね。

「はい、まぁでも……お恥ずかしい話ですが、思春期は荒れていたので。そこは苦労しただろうなぁ〜と思います。」


--そのようなご自身が育った環境と、息子さん含め現代の発達障害の子を取り巻く環境の変化って感じることはありますか?

「今の方が支援は確実に整ってきているな、と感じます、ただ、それも地域や学校での差が大きく親の希望にもよるので、すべての子が昔よりいい環境にいる……というわけではないように思います。

そして、昔は凸凹のある子どもも、定型の子と一緒に学校へ通い活動していたのですが、今はそういう子ども達のほとんどが支援学校へ行っている、普通の小学校への入学が許可されない……という話を多く聞きます。」

発達障害の子はどっちの学校に通うべき?

--モンズースーさん自身は普通の学校に通っていたんですよね? 発達障害の子が普通の学校に通っている場合のメリットやデメリットってなんでしょうか?

「できない事を本人のやる気の問題などと考えられてしまうことや、授業についていけなくても、放置されてしまうことで自己肯定感が低くなってしまったりする子もいると思います、そこはデメリットかもしれませんね。

でも定型の子と一緒に生活することで手本となるような子を見つけられれば伸びることもあるし、できないことを子ども同士で助けてもらったりすることも大切な経験だと思います。」


--なるほど。区別されずのびのびと過ごせるように感じる反面、そういったデメリットもあるんですね。

「逆に、支援学校は生活するための色々な経験をさせてくれるし、子供に合わせてくれる所が良いと思います。

ただ机での勉強の時間が極端に少ないと聞くので、読み書きが得意な子達は物足りない環境かもしれませんね。自分よりできる子、目標になる子がいない環境ならば、また別の力がつくかもしれませんが。

どちらもメリットデメリットがあるので、一概に昔の方がいい・今の方がいいとは言い切れないところではあります。」


--教育の場をはじめ、発達障害を取り巻く環境は昔とずいぶん変化しているんですね。そういった変化って、発達障害の子を持つ親や子ども本人にどう影響してくるんでしょうか?

「今も昔も良い部分も問題も沢山あるように思いますが、良い変化で言えば、支援学校含め相談する場所が増えたことで、親も子どもも、自分たちだけで抱え込まずに相談したり、支援を受けたりすることができる、そこは大きいのではないかと思います。」

先生から発達障害との接し方を学ぶことも

--今は、世間的な認知もずいぶん浸透していますしね。モンズースーさん自身にも現代の発達障害の子たちを取り巻く環境の中で、良い影響はありましたか?

「子どもへの接し方の部分で良い影響はあったように思います。

やはり相談できる場が多いので、リハビリの先生や、支援の幼稚園の先生のやり方で“うまいなぁ〜”と感心させられるとこが多いですね。

先生たちのやり方を少し真似してみたりもします! ただ、疲れていたりするとできないことも多いんですが。」


--子どもと接するのって結構エネルギーを使いますよね。母親もストレス解消できる時間がないと。モンズースーさんが発達障害のお子さんを抱える中、子どもに対してはもちろん、自分自身にストレスを抱えないように心がけていることってありますか?

「私の場合は、お恥ずかしい話ですが、優秀なお母さんタイプではないので、ずっとお母さんしていると疲れてしまうことがあるんです。

でも疲れて子どもに接ししても、子どもにもよくないと思うので……。周囲に助けを求めて、少し自分の時間を作るようにしています。

ブログを更新したり、漫画を描いたりするのもその時間ですね。

それも多いと、育児放棄……なんて言われてしまう時代かもしれませんが、我が家の場合は必要な時間だと思っています。」

世間的な認知が広がるにつれて、発達障害の子どもやその親に対する支援の幅も広がりつつあります。

でも、もしかしたら、発達障害を抱える当事者にとって生きやすい環境って、公的な支援も含め、身近な人たちの協力だったり共感や、「それでいいんだ」なんて楽観が存在する環境なのかもしれませんね。

今回インタビューしたモンズースーさんの『生きづらいと思ったら親子で発達障害でした』は、発達障害の子を持つ親のみならず、子どもを持つ親は共感できること間違いなし。

子育てに行き詰まったり、自分に疲れたりしたとき、苦しい気持ちを救うヒントをくれます。