『ブラジルの光、家族の風景:大原治雄写真集』(著・大原治雄、サウダージ・ブックス)

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連日選手たちの活躍が報道され、8月22日(日本時間)に閉幕した「リオデジャネイロオリンピック2016」。リオではこの後、9月7日(現地時間)から「パラリンピック競技大会」が始まる。まだまだ報道などを通じてリオを親しむ機会がしばしばありそう。オリンピックからパラリンピックにつながるこの間に、ブラジルとリオについての復習と予習はいかが。

J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチ(http://www.j-cast.com/bookwatch/)」でも特集記事を公開中。

ブラジル移民の日本人写真家が記録した家族と大地への愛

ブラジル屈指の写真史料アーカイブスであるモレイラ・サーレス財団に、唯一作品が収蔵されているブラジル移民の日本人写真家、大原治雄(1909-99)。その貴重なモノクロ写真180点を収録した、はじめての写真集『ブラジルの光、家族の風景:大原治雄写真集』(著・大原治雄、サウダージ・ブックス)

1909年高知県で農家の長男として生まれた大原氏。27年に家族とブラジルに渡り、サンパウロ州のコーヒー農園で働いた後、パラナ州ロンドリーナへ最初の開拓団として入植。38年に小型カメラを手に入れ、コーヒーや果樹栽培の農作業の合間に趣味で撮影をはじめたという。

写真に記録されているのは「愛おしく宝物のような日々」。カメラを手にしてはじめて撮影した妻など、喜びに満ち溢れ、素朴な豊かさに包まれた、溢れんばかりの家族と大地への愛が収められている。

熱いブラジルの夜をとことん楽しむための指南本

リオデジャネイロオリンピックでは、開催国ブラジルがサッカーで「王国」の本領を発揮して初優勝を遂げるなど、国内はいまだかつでないほど盛り上がりをみせた。ブラジルのイメージといえばサンバとサッカーだが、それだけではない。実はブラジルこそ中南米随一の「遊びが楽しい国」なのだ。

『ブラジル 裏の歩き方』(著・嵐よういち、彩図社、1490円)は、訪れる客を虜にするナイトクラブ「ボアッチ」、ブラジル美女が接待してくれる「カラオケ・バー」、明け方まで盛り上がる狂乱のクラブといった夜遊び情報から、ディープな観光スポット、さらには犯罪渦巻くブラジルのアンダーグラウンド情報まで、"熱いブラジルの夜"を紹介。

南米はもちろん、約70か国を渡り歩いた旅行作家、嵐よういち氏ならではの視点でブラジルの裏にグイグイと潜入する。

長い列でも交渉次第で「ファストパス」...ブラジル流現実主義

急いでコピーをとらなければならないのにコピー機の前には行列が...。そんな時、先頭の人と交渉して順番を譲ってもらうなど臨機応変に対応し、ちゃっかりと目的を遂げるのがブラジルの「ジェイチーニョ」だ。

『ブラジル人の処世術 ジェイチーニョの秘密』(著・武田千香、平凡社新書、821円)は、東京外国語大学で文学を中心にブラジルの文化を研究する武田千香氏が、その国民性をもっともよく表すという"ジェイチーニョ"からブラジルの謎に迫る。

「ジェイチーニョのしくみ/あいまいな『ジェイチーニョ』・ジェイチーニョのテクニック」、「二つのブラジル/『家』と『人』・『街路』と『個人』」、「もうひとつの世界、人間の境地/二者択一に迷う女性たち、ブラジルの三元論」、「ジェイチーニョとマランドロの流儀/民話や神話のマランドロたち」、「アイデンティティになったジェイチーニョ・ブラジレイロ」など全5章でブラジルを解剖。