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トイレに行くたびに「上司のハンコ」が必要な会社を辞めた。そんな書き込みが、ネットの掲示板に投稿された。

投稿者の会社では、「トイレは週20回まで」という制限があり、それを超えると反省文を書かされるのだという。投稿者が腹痛で、トイレの回数が週20回超えた時は、上司から2時間説教されたそうだ。「お前はトイレに行くことで会社の給料と時間を盗んでるだとか色々」言われたという。

この書き込みの真偽のほどは分からないが、トイレに行く回数を制限したり、行くたびに上司の許可が必要といったルールを会社が設けることは、法律上問題ないのだろうか。企業法務に詳しい高島秀行弁護士に聞いた。

●トイレの制限は公序良俗に違反し、無効になる

「トイレに行くということは、人間の生理現象です。それを制限するという合意や規則は、公序良俗に違反し、無効となると考えられます。

トイレに行く回数が極端に多い従業員や、トイレに行くと言って仕事をさぼっていると思われる従業員がいるのであれば、会社は、トイレの制限とは別な方法での対策を考える必要があると思います」

高島弁護士はこのように述べる。ネット上には、「トイレを我慢しすぎて膀胱炎になった」という書き込みも見られた。トイレの制限を遵守しようと尿意を我慢した結果、膀胱炎などを発症した場合、会社に治療費を求められるのか。

「トイレに行かずに膀胱炎などが発生した場合、会社に治療費を請求できるかどうかは、トイレの制限について、どれくらいの強制力があるかによります。

例えば、回数制限を超えることは許可されず、トイレに行こうとすると叱責されるなど、制限を超えることがどの従業員にとっても難しい状況であれば、膀胱炎の治療費や慰謝料などを会社に請求できると思います」

(弁護士ドットコムニュース)



【取材協力弁護士】
高島 秀行(たかしま・ひでゆき)弁護士
「訴えられたらどうする」「企業のための民暴撃退マニュアル」「相続遺産分割する前に読む本」(以上、税務経理協会)等の著作があり、「ビジネス弁護士2011」(日経BP社)にも掲載された。ブログ「資産を守り残す法律」を連載中。
事務所名:高島総合法律事務所
事務所URL:http://www.takashimalaw.com