写真:中西祐介/アフロスポーツ

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 じつは先週、けっこうきつい夏風邪を引いてしまい、約二日間ほぼ寝たきりの状態だった。

 もちろん、仕事もできず飲みにも行けないので、しょうがなくテレビをずっとつけっぱなしにしながら寝床に入っていると、「時差がちょうど日本と真逆(-12時間)なリオデジャネイロでの開催」という今年の五輪イヤーは、私のような者にとっても完ペキなタイムスケジュールとなることを改めて実感した。

 朝からぼちぼちと高校野球を観はじめてから、3試合ないし4試合全部が終わったころナイターの阪神戦にチャンネルを変え、それがまた終わったころ面白そうな五輪競技を探すため、せわしなくリモコンを操作する……スポーツ観戦好きにとっては、まさに「24時間ゴールデンタイム状態」と呼べる至福のひとときである。

 アーチェリーで、的の中央の10点ゾーンを射たときの「テーン」という間抜けに高揚したコール(ナイン・エイト…以下のときは心なしか残念なトーンだったりする)だとか、卓球のダブルスは一球ごと選手が代わりばんこに打たなければならないという禁欲的なルールだとか、普段はそこまでオリンピックに触れることがない私も、ヒマにかまけていろんな新しいトリビア(ってほどではない?)を学習させていただいた。

 で、こんな私レベルの「にわかファン」なら如何にもヤリがちな、オリンピック観戦における“別メニュー”の一つに「女子選手の容姿偏差値チェック」があるのは言うまでもない。「○○○に出場している××選手が案外可愛い?」「△△△に出場している□□選手のコスチューム姿は断然エロい!」……などと贔屓の女子選手(※別に日本人選手じゃなくてもかまわない)をめざとく発掘し、一度発掘したらその彼女が敗退し去ってゆくまで、秘やかに応援を続けるのだ。

 ただ、この偏差値チェック──競技によってはパフォーマンス中、とくに顔面の見極めがなかなかむずかしかったりするのだ。

 まずは「シンクロナイズドスイミング」。首から下は一見してエロティック! だが、常に鼻に洗濯挟みみたいなヘンなグッズを装着しているし、メイクも歌舞伎並みで、むしろ「変装」に近い。まあ、シンクロは選手のコスチュームやメイクのセンスまでもが採点の対象となるらしい不思議なスポーツなので、とりあえず“番外”としておこう。では、この特例以外で“顔面の見極め”が困難である競技とは、いったい?

 私は案外「バドミントン」なのでは……とにらんでいる。

 バドミントンのほかにプレイエリア内をネットで区切られるスポーツは、パッと思いつくかぎり「バレーボール」「テニス」「卓球」が挙げられるが、これら3つの競技はテレビ中継でもちゃんと選手の正面の顔が判別できるのである。なのに、何故かバドミントンだけはほとんど横顔しか映らない。たとえば、私はダブルスの松友美佐紀が横顔だけを見るかぎり、けっこうタイプだったりするのだけれど、試合中に彼女の正面アングルを拝むことができるタイミングがまったくもって稀なのだ。

 おそらく、向こう側の陣地にいるとき(※手前側だと当然、後ろ姿しか映らない)、卓球だったら狭いからズームアップできるし、逆にテニスやバレーボールだったら広いから被写体をトリミングできる。対して、バドミントンはコート面積の微妙さゆえキャメラの構造上、横顔のアングルしかズームアップ・トリミングできないのではなかろうか? いや、たぶんそのとおりだと思う。我ながらものすごい発見ではないか。

 しかし! 私はそういうチラリズムが決して嫌いではない。いつまでも“謎”のままだからこそ、最後の最後まで女子バドミントン(ダブルス)を選手張りの奇跡的な集中力をキープしながら応援できる。このモチベーションが一気に下降するのを恐れ、私はあえて高橋・松友ペアの試合後インタビューは見ないようにしている。

 ちなみにこの夏、同様のチラリズム効果を遺憾なく発揮し、私の目を釘付けにしているのが先日の甲子園で奇跡の逆転サヨナラ勝ちを果たした東邦高校(愛知県代表)の女子マネージャーだったりする。ベンチ内でチラチラと映る彼女に一目惚れして、不覚にも「東邦高校 マネージャー」と検索してしまったところ、すでにネット上では話題沸騰で、しかもこの彼女が「元タレントだった」なんて噂までもが飛び交っていた。別にタレントしてたことが悪いわけじゃないんだが、なんとなくチョットがっかり……。やっぱ、強引にパンティをもまさぐろうとするような“情報収集のフライング”は「チラリズムの美学」に反するということだ

文=citrus山田ゴメス