女性誌『Suits WOMAN』が紹介するのは、短大卒以上の学歴があり、普通の毎日を送っていたのに、気がつけば“貧困”と言われる状態になってしまった女性たちのエピソード。

今回お話を伺ったのは、法律事務所の契約職員をしている田中彩香さん(仮名・39歳)。長い黒髪、ふんわりシルエットのベージュのワンピース、イタリアブランドのレザーフリル付きのバッグ(ピンク色)と、典型的な婚活女子ファッションです。ベージュのワンピースは、『GU』のもので、ハイブランドのバッグや黒のパンプスなどはフリマアプリで購入したそうです。容姿は美人の部類に入りますが、目が不自然に大きいので、プチ整形程度はやっているのではないかと感じました。黙っていると整った顔立ちをしています。しかし、笑うと歯ぐきがすべて見えてしまったり、頬骨がとても出ているので、万人ウケするタイプではないようです。

「私はバツイチなんですが、ホントに結婚したくて。本気で合コンしたり、友達に紹介を頼んだりしているのですが、ろくな男性が残っていなくて、毎日絶望しています」

彩香さんは、都内にある短大を卒業しています。埼玉県の私立女子高校に通っている時代から結婚願望が強く、4年制大学卒業の女性=一生独身と思い込んでいたそうです。

「男性は自分より学歴が高い女性とは絶対に結婚しないと思っていたので、迷うことなく実家から通える短大の英文科に通いました。私の予定では卒業後に大手商社に一般職として入り、一番仕事がデキる男性と結婚し、香港、シンガポール、シドニーなどの文化都市で駐在妻をしながらグローバルな子育てをする……というものでした。さらに駐在から帰ってきたら、杉並区か世田谷区に一戸建てを建てて、自宅でお稽古サロンをするというイメトレを子供のころからずっとしていたのに、この年まで全然実現しませんでした。願えばかなうと言うのは嘘っぱち」

就職氷河期だったので、商社の一般職は募集すらしておらず、ある人材派遣会社の一般職として採用されます。

「有名な会社だったので、そこに決めたのですが、当時ハケンの会社は世間から一段下に見られているような感じがありましたね。20~25歳までの5年間、当時は年間100〜200回くらい合コンしたのですが、私が勤務していた会社名を言うと相手の男性が軽く冷笑するんですよ。それがイヤで、“銀行勤務です”などとウソをついていたこともありました。ナンパもよくされていて、西麻布のイタリアンや、銀座のお寿司屋さんなどに連れて行ってもらっていました」

彩香さんが結婚相手に求めるのは、安定と年収と容姿。

特に当時から収入は何よりも大切で、一部上場企業の社員か公務員しか相手にしていなかったとか。

「今でもそうですよ。それに加えてホワイトカラーで、高学歴でカッコよくないとダメ。だってブサメンと恋愛できます? 私はどんなに性格がよくても顔が悪ければ絶対にダメです。それに私は仕事が大嫌いだから、専業主婦になりたいんです。27歳のときに2年間だけ結婚しました。相手は東京の国立大学を卒業したそこそこのエリートで超有名企業に勤務していたのですが、結婚生活は地獄でした」

表参道の結婚式場で挙式し、ハワイへの新婚旅行あたりから様子がおかしくなったといいます。

「私が男性からチヤホヤされただけで、機嫌が悪くなって、元夫のこんがらがった気持ちをほぐそうとすると、さらにムッとするという悪循環に入ることが多くなったんです。束縛はひどいし、家から出るのも許可制だったし……まあ念願の専業主婦になれたからいいのですが、生活費はくれないし、行動は束縛されるし、散々でした」

この時期に彩香さんはネットショッピングにハマります。

「当時、“ギャザリング”という購買方法が流行していて、服、ブランドグッズ、サプリメントなどを共同購入することで格安に手に入るというものがあったのです。人気商品はすぐに完売するので、素早くポチらないと売切れてしまう。購入を確定した時のスッとした気持ちはクセになるんですよね。夫が付き合いで作ったまま忘れていたクレジットカードを決済用として登録し、好きなだけ買い物しまくっていました」

ほかにも、ネットの巨大通販サイトでも買い物をしていたと言います。

「補正下着、アンチエイジングサプリメント、脱毛器、美顔器、布団、収納家具などを購入していました。半年ほど続けて夫が使い込みに気付き、“オマエ、これはどういうことだ”とグーで殴られました。このまま死んじゃうんじゃないかと思うくらい、ボコボコにされました。もうしませんと謝って関係が回復したんですが、また我慢しきれなくなって買い物してしまい、離婚されました」

好きな有名人は美容家・神崎恵さん。彼女のような人生を生きるのが目標。

離婚後、彼女が得た心の安らぎとは……?〜その2〜に続きます