旧市街には今でも中世の香りが残るニュルンベルク。

その中でもひときわ目を引く存在が、小高い丘の上にそびえ立つ城カイザーブルクです。旧市街を見下ろすことのできるスポットとして人気のカイザーブルクですが、ドイツの短い秋に一瞬だけ最も美しい姿を見せてくれます。

この城は1050年に建設されてから500年もの間、神聖ローマ帝国皇帝の居城として利用されてきました。ニュルンベルクは1219年に帝国自由都市としての特権を得、さらに北ヨーロッパとイタリアを結ぶ貿易都市として栄えました。貿易での利益や手工業の発達はこの地に巨大な富をもたらし、この街は最盛期を迎えます。

皇帝が居城していたという事から中世後期には非常に重要な位置づけにあったニュルンベルク。カール4世が公布した金印勅書により、皇帝が即位した際の第1回目の議会はニュルンベルクで行うことが定められました。

カイザーブルクは皇帝たちの威厳を示すかのように丘の上に建っており、そこへ着くまではきつい坂道を登ります。途中で振り返ってみると、登ってきた坂の傾斜のきつい事が良く分かりますね。

坂を上りきると、可愛らしい建物が出迎えてくれます。赤と白に塗られた雨戸もドイツらしくて素敵ですね。そして何といっても窓に飾られたゼラニウムがとても綺麗です。ゼラニウムはドイツで好まれている花の1つで、夏から秋にかけて一般家庭やレストラン、ホテルなどの窓辺にこのように飾られているのをよく目にします。

そしてさらに進んで行くと、壁一面に燃えるように赤く染まったツタが絡まっていて、その美しさには息をのむほどです。日本の紅葉も素敵ですが、ヨーロッパの紅葉もひと味違った趣で素敵だと思いませんか?

そしてカイザーブルクのハイライトと言えば、そこから望める旧市街の素晴らしい眺め。この様に美しい街並みを残すニュルンベルクですが、ナチスの本部が置かれていたのもこの地。そして第二次世界大戦中には爆撃によって街のほとんどが破壊され、その後再び復興して今の姿になりました。

中世の街並みの中で、そのシンボルであるカイザーブルク。長い長いドイツの冬がやってくる前のつかの間の美しい姿、そしてそこから望む様々な歴史を秘めた街並み。ぜひ現地で体感してみてください。

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