Doctors Me(ドクターズミー)- 不妊治療が「健康保険」の対象になりにくいのはなぜ…?

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今年4月に不妊治療にかかる費用を補償する民間の医療保険が解禁されましたが、現状で生命保険各社がなかなか保険発売に踏み切れないというニュースが話題になりました。

そこで今回は、不妊治療が健康保険の対象になりにくい理由や、公的な健康保険の対象にならない「特定不妊治療」について医師に教えていただきました。

不妊治療はなぜ健康保険の対象になりにくい?

不妊治療が公的な健康保険の対象になりにくい理由としては、不妊が「病気」とはみなされないということが挙げられます。

不妊の原因を調べる過程で見つかった、例えば女性の子宮や卵巣、男性の精巣などの病気や異常に対する治療に関しては健康保険が適用されます。

不妊治療の助成件数が増加。一番の理由は「晩婚化、晩産化」

女性の社会進出高学歴化などにも伴い、男女とも結婚する年齢、子供を作ろうと考える年齢が高くなってきています。
責任ある立場に就く女性も増え、しっかり自分の社会的・経済的立場や環境を整えてから結婚・出産をしようと思うと、ある程度の年齢に達してしまうのもやむを得ないことかと思います。

また、特に都市部では結婚や出産に対する周囲からのプレッシャーが減って、自由な生き方を選択しやすくなっているということも原因の一つとして挙げられるかもしれません。

公的な健康保険の対象にならない「特定不妊治療」とは?

体外受精


方法:子宮から卵子を取り出し、体外で受精を行ってから受精卵を培養し、それから子宮に戻す方法です。

費用:必要なお薬や処置を含め、一回当たり10万円程度から100万円くらいまでと大きな開きがあります。

リスク:使用するお薬の副作用や、処置の際の出血や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、戻す受精卵の数によって多胎の危険などのリスクはあります。

顕微授精


方法:体外受精とほぼ同じプロセスですが、体外で卵子と精子を受精させる際に、体外受精では卵子に精子をかけて受精するのを待ちますが、顕微授精では顕微鏡で見ながら卵子の中に精子をピペットで入れる、という点のみが異なります。

費用: 体外受精とほぼ同じですが、同じ医療機関であれば顕微授精の手技の分が加算されるので多少金額は上がるでしょう。

リスク:体外受精と同じです。

現在不妊治療中の方や、不妊治療を受けたいと思う方へ

不妊に悩まれる方は多く、不妊治療も非常に一般的に広く行われているものです。

不妊治療、特に体外受精・顕微授精に伴う経済的な大きな負担は社会的な問題の一つにもなっています。今後制度の整備が進んで、希望する方が皆さん不妊治療を受けられるような日本になるといいですね。

(監修:Doctors Me 医師)