お笑い理系女子が大活躍! 映画『ゴーストバスターズ』はオリジナルへの愛がめちゃアツなのです【最新シネマ批評】

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[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画のなかから、おススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、1984年に大ヒットした同名映画のリブート作『ゴーストバスターズ』(2016年8月19日公開)。

オリジナル版では大都会でお化け退治という奇想天外な設定と、ビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミスなど個性的な俳優たちや、マシュマロマンなどユニークなお化けたちの出演で人気を呼びました。「ツインズ」や「キンダガートン・コップ」で知られるアイヴァン・ライトマン監督の代表作ですね。

その『ゴーストバスターズ』が帰って来ました! しかし、今度の『ゴーストバスターズ』の主人公たちはなんと女性たち。理系女子がお化け退治に大奮闘するのです。

【物語】

ニューヨークの大学で、素粒子物理博士として活動していたエリン(クリステン・ウィグ)は、終身在職権の審査前に心霊本を出版していたことがバレて、解雇されてしまいます。

困り果てた彼女は、ずっと超常現象の研究をしてきた幼なじみのアビー(メリッサ・マッカーシー)と、アビーの研究仲間のホルツマン(ケイト・マッキノン)とともに、幽霊を退治する会社を起業。

そのとき、ニューヨークの地下深く眠っていたゴーストが街に飛び出してきて大暴れ! さあ、ゴーストバスターズたちの出番です。でもゴーストたちは次々に現れ、なおかつ強敵! バスターズたちは悪戦苦闘するのですが……。

【オリジナルへの敬意を払ったキャスティング】

オリジナルの『ゴーストバスターズ』は1984年公開、『ゴーストバスターズ2』が1989年公開ですから、今回の作品で初めて『ゴーストバスターズ』に触れる人もいることでしょう。オリジナルを知る人は「え〜オンナが主役?」と思ったりするかもしれないけど、初めて見る人は無問題! 

それに、ビル・マーレイや、ダン・エイクロイドのゴーストバスターズが好きだった人が見ても、本作を見ればナットクするはず。それは前作と見比べて「どっちがいい」ではなく「どっちもいい!」と思うから。

オリジナルはビル・マーレイたちのキャストの個性が活かされた、楽しく爆笑できるお化けコメディですが、本作もその路線と変わりありません。主人公が女性になったとはいえ、バスターズを演じる女優たちはコメディ畑のスター女優たちですからね。

特にクリステン・ウィグや、ケイト・マッキノンはダン・エイクロイドと同じく「サタデーナイト・ライブ」出身者。オリジナルに敬意を払い「必ずや、おもしろい映画にします!」という気合いがキャスティングからも感じられます。

【悲しみを乗り越えて映画化されたリブート作品】

今回は製作にまわったオリジナルの監督、アイヴァン・ライトマンは、ずっと新しい『ゴーストバスターズ』を作ろうと企画していたけれど、メインキャストが揃わないとできないと思っていました。ビル・マーレイ、ハロルド・ライミス、ダン・エイクロイド……。

しかし、その夢を叶える前にハロルド・ライミスが2014年に亡くなってしまったのです。今回ライトマンが監督を降りて、新しい監督に託したのはハロルドのことがあったからかもしれません。

そして新監督として白羽の矢が立ったのは、コメディが得意なポール・フェイグ。そのフェイグ監督が女性を主人公にして新しい『ゴーストバスターズ』を作る! というアイデアを持ってきたのです。

そして出来上がった本作。女優陣のケミストリーは抜群で、主演のクリステン・ウィグは「メリッサたちとの共演が楽しくて、おかしくて仕方がないわ!」と言っていたそう。どうりで女優陣がスクリーンで弾けまくっているはず。あまりにも楽しそうで、記者は彼女たちのお化け退治に参加したくなりましたよ!

【イケメンなのにマヌケな新しいクリス・ヘムズワースを発見!】

そして大注目なのが『マイティ・ソー』こと、クリス・ヘムズワース。いつもは強くてかっこいいイケメンを演じることが多い彼が、この映画ではまるでダメ男! 常にニヤニヤしていて、全然使えなくて、あきれたヤツなんだけど憎めないという、難しい役どころを、クリスはアドリブを駆使して大熱演。コメディ女優たちを現場で爆笑させていたとか。

何事にも動じないという一面を鈍感というカタチで表現したクリス。彼のコメディアンな一面は、本当に意外な喜びですよ。

【愛にあふれた幸福なお化けコメディ】

この映画のいちばん素晴らしいところは、オリジナル作品や映画への愛にあふれているところです。人気映画のパロディが登場したり、オリジナルの主要キャストがカメオ出演したり、前作『ゴーストバスターズ』に登場したおなじみのお化けたちもアレンジを加えて登場します。

バスターズたちの武器はグレードアップし、映像も進化しているけれど、この映画のど真ん中には、愛がつまっているのです!『ゴーストバスターズ』を大切に思う気持ちが作品からあふれているから、ゲラゲラ笑いながら幸福な気持ちになれるんですよ。

お化けだけど怖くないから、ホラーが苦手女子もOK。パーッと発散したい、思い切り笑いたい、楽しい気持ちになりたいときはぜひ!『ゴーストバスターズ』に元気をもらってください。

執筆=斎藤 香(C)Pouch

『ゴーストバスターズ』
(2016年8月19日より、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー)
監督:ポール・フェイグ
出演:メリッサ・マッカーシー、クリステン・ウィグ、ケイト・マッキノン、レスリー・ジョーンズ、クリス・ヘムズワース、アンディ・ガルシアほか
(C)COLUMBIA PICTURES(C)2016 SONY PICTURES DIGITAL PRODUCTIONS INC.

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