1213 Cenの白色矮星が古典新星化、爆発的に輝く一部始終の観測に成功。連星間で水素ガス移動し周期的に爆発

写真拡大

 

ワルシャワ大学で研究活動をしている天文学者Przemek Mroz率いるチームが、白色矮星が爆発して古典新星に変化するさまの観測結果を発表しました。観測したのは恒星と白色矮星の連星系1213 Cenで、爆発は2009年に発生しました。白色矮星とは、恒星がその一生を終える最後の時期にガスを宇宙空間に放出してしまい、余熱と自重によって中心核が光を発している状態の星です。V1213 Cenでは2003年以降、白色矮星が非常に強い重力で連星の片割れである恒星から水素ガスを引き寄せて降着円盤を形成し、そこで発生する小規模かつ不規則な爆発による発光現象が発生、Mrozらはこれを継続して観測していました。そして2009年、状況は一変しついに古典新星(Classic Nova)とよばれる強い爆発状態になりました。

この古典新星状態では、恒星からさらに激しく水素ガスを引き寄せ白色矮星表面や降着円盤上で熱核暴走と呼ばれる急激な核融合反応を起こして非常に明るく輝くようになります。一方で、恒星の方は間近で発生する爆発や核融合反応による放射物を浴びてその大きさを膨張させ、こちらもより明るく輝きます。

 

 

はげしい爆発反応が継続するものの、しばらくすれば古典新星は再び白色矮星へと戻ります。Mrozらは、最終的に巨大な爆発に至る超新星とは違い、古典新星は白色矮星が恒星からのガスの移動によって核融合反応を起こした爆発で発生し、ガスがなくなると再びある程度のガスが移動するまではまた連星として長い冬眠期に入るというサイクルを繰り返していると推測しました。

2009年の観測のあと、1213 Cenは落ち着いたようにも見えますが、いずれは再び爆発し強く発光する時が来ると考えられます。ただ、次にそれが起こるのはおそらく数百万年ほど先になるだろうとのことです。

論文はNature : The awakening of a classical nova from hibernation(Przemek Mróz, Andrzej Udalski, Paweł Pietrukowicz, Michał K. Szymański, Igor Soszyński, Łukasz Wyrzykowski, Radosław Poleski, Szymon Kozłowski, Jan Skowron, Krzysztof Ulaczyk, Dorota Skowron & Michał