連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第20週「常子、商品テストを始める」第117話 8月17日(水)放送より。 
脚本:西田征史 演出:藤並英樹 堀内裕介


「星野さん?」
昭和30年8月。
常子(高畑充希)と星野(坂口健太郎)、15年ぶりの再会であった。
お互いの驚きと戸惑いがいい感じに出ていたが、それよりなによりカメラマン本木正晴(島崎俊郎)による、こまやか〜なリアクションが効いていた。おそらく、本木は、このふたり、わけありと見抜き、常子の動揺をみごとにフォローしたというところだろう。お笑い芸人は空気を観客に手渡すのが本当に巧い。

星野家の台所を見せてもらう常子。
きれいな台所。

子どもがいるんだから、結婚したんだなあ・・・と心の中は複雑であろう常子。
奥さんが先立たれたことを知った時、少々安堵したであろうが、亡くなった奥さんの写真を見るとこれまた複雑だろう・・・このへん常子の思わせぶりな表情のみで、視聴者に想像の余地を残す。

そして、見つめ合うー ふたりー。
常子は表情に何も出さない分、後ろで本木が瞬き多め。

その晩、小橋家は常子とかか(木村多江)ふたりっきりの食卓。美子(杉咲花)はすっかりデートに忙しい様子。小橋家もどんどん寂しくなっていく。
「星野さんにお会いしました」と報告する常子。家族でなんでも共有しているのが小橋家のいいところ。
ひとり、ふたりと旅だって・・・モチーフになった大橋三姉妹は、長女と三女は生涯独身だったそうだけれど
どうなる小橋家。

一方、「あなたの暮し」では、石鹸の商品試験に余念がなかった。
1ヶ月かけて試験した結果、最大手の石鹸の評価が低く無名のほうが高いことが判明。だが、民間機関の検査機関の調査が結果を公表しないでくれと言い出して困ってしまう。中立のはずが大手と癒着していたのだ。
最初から公表する前提で依頼しないのかしら、とも思うけれど、なんとかこのピンチを切り抜けるところが大事なので、118回の展開を楽しみにしたい。

それにしても、常子と星野が別れてから15年って、途方もなく長い。お互い、独り身。ふつうなら復縁ありと思うところだが、モチーフの人物は生涯独身。そこを変えるのか? 沿うのか? どうなる? というふうに、事実と物語の距離を逆手にとって、先の展開を読ませないところは巧みだと思う。