能町みね子の人生訓“無理をしない”。 眠れないときはSNS上で感情整理

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数々のエッセイやコラム、マンガの連載を抱え、テレビ出演もこなす能町みね子さん。TVやネットで話題になった『プロ彼女』という言葉に代表されるように、世の中を捉える鋭い視点と、ピリッと皮肉が効いた作品や、哀愁漂う中にも優しさのある作品が人気を呼んでいます。頻繁に更新されるTwitterでは『寝る時間を削ってまで仕事をしたくない』という発言があったものの、これだけ多忙であれば睡眠時間はあまり取れていないはず…。一体どのように日々を乗り切り、鋭い発想力と分析力を保っているのでしょうか?

今では考えられない!? 以前は超健康的な朝型生活だった

「最近は、日が変わる前に寝ることはありませんね。眠りにつくのはだいたい明け方です」という能町さん。現在の忙しさを考えれば、それもやむなし…かもしれませんが、元から夜型生活だったのではないでしょうか?
 
「高校生の頃はマジメだったので、遅くまで起きていちゃいけないという認識があって、遅くとも日付が変わる前には寝ていましたね。試験勉強などでも、完徹したことはないです」
 
大学では、授業にきちんと出席しつつ、音楽サークルに参加して週2日ほど活動をしたり、アルバイトをしたりと、ご本人も「まあまあ“リア充”だった」と振り返る、大学生らしい生活を送っていたといいます。
 
「その頃は一人暮らしで自由だったこともあって、飲み会などで夜遅く帰ってきて昼まで寝ているという日もありました。大学では、よくPCのある情報棟に入り浸っていました。インターネット黎明期で、暇さえあれば情報棟でネットサーフィンやホームページ作成をしていましたね」
 
自由な4年間を謳歌した後、能町さんは実家へ戻り就職。最初の職場へは、家から1時間以上かけて通っていました。
 
「朝は6:30くらいに起きて出勤していました。終業は17:30〜18:00くらいだったので、ちょっと買い物して帰るということもありましたが、家に帰ってからは夕飯を食べて、寝るだけだったと思います。でも、実はその頃のことは、仕事が嫌すぎてあまり覚えていないんです(笑)」
 
勉強にしろ、仕事にしろ、「夜更かしをして頑張る」ではなく「ちゃんと睡眠時間を確保する」タイプだった能町さん。無意識だったとはいえ、睡眠への意識が高い優等生だったようです。
 
しかし、現在は仕事柄、どうしても夜型生活になりがち。どのように乗り切っているのでしょうか。

月末〜月初のTwitterは大荒れ!? ガマンせず思いを吐き出してストレス解消

普段の睡眠時間は6時間ほど確保しているという能町さん。とはいえ、眠りにつく時間はどんどん遅くなっていて、空が明るくなってからベッドに入ることも。
 
「最近は寝付きがよくて、だいたいベッドに入ればすぐ眠れるんです。その代わり、眠って4〜5時間くらいで起きてしまうことが多く、明け方に寝ても午前中にしっかり目が覚めるんです。もったいないので二度寝しようとするのですが、眠れない日もあって…。
そういう日は、食後の眠気がいつも以上にひどいです。喫茶店などで仕事をすることが多いので、眠くなったらガムを食べたりしてしのぎますね。耐え切れず、寝てしまうこともありますが…」
 
一方、深夜に自宅で作業をするときには、また別の対処法があるといいます。
 
「眠れる環境であれば、仮眠をとります。起きていようと思ってもどうせ居眠りしてしまうので。15分程度仮眠をとると少しスッキリしますね。寝る時間がないときは、仮眠をとりながら、だましだまし朝まで頑張っています」
 
そんな忙しい時期の能町さんを支えるのが、Twitter。多忙を極める月末〜月初など、大変なときほど更新が増えるのは、これが能町さんなりのストレス解消法だから。
 
「私はお酒もそこまで飲まないし、タバコも吸わない。身体に悪いストレス解消法を行っていないんですよ。その分、Twitterでは全部ストレスを吐き出しています。
私の人生訓は“無理をしない”。無理しなきゃいけないくらいなら、逃げろ! と思っています。無理して寝ないで頑張って働いている人の話が本当に嫌い(笑)。そういう思いをTwitterに吐き出して、自分の気持ちを再確認することがあるんです」
 
ところで能町さんといえば、親交の深い漫画家・久保ミツロウさんとともに担当していた深夜の人気ラジオ番組「オールナイトニッポン0(ZERO)」。形を変えながらのべ2年半も続く人気番組でした。
エッセイやコラムの執筆と深夜の生放送の両立は、かなりキツイものがあったのでは…。
 
「ラジオをやっていた頃、初期は深夜1時にスタジオ入りして3時から生放送だったので、一眠りしてからスタジオに行くこともありました」
 
もともとラジオは好きでよく聴いていたという能町さん。ラジオの仕事は楽しかったということですが、深夜の生放送出演は眠気との戦いが過酷だったよう。“ネガティブラジオ”と称されていた深夜のローテンショントークは、多くの眠れないリスナーの笑いと共感を生みました。能町さんの睡眠に影響のない時間帯で、ぜひ復活してほしいものですね!

寝具のせい? ストレスのせい? 能町さんの不思議な夢日記

イベントでの共演をきっかけに出会い、親交を深めてきた能町さんと久保さんですが、実は能町さんが今使っているベッドは、久保さんからもらったものなのだそう。
 
「引っ越しのときに久保さんからセミダブルベッドをもらったので、使っていたシングルベッドを捨ててそちらを使い始めたんです。どうせならマットレスはいいものを買おうと思って、新しいものを買うまではベッドフレームにダンボールを敷き、その上に毛布を2枚敷いて寝ていたんですが、さすがに身体がガチガチになってしまって(笑)。とりあえずマットレスを買わなきゃと、客用布団にも使えるシングルサイズの折りたたみマットレスを購入して、そのまま1年半も経ってしまいました」
 
ダンボールよりはマシとはいえ、セミダブルのフレームにシングルのマットレスを置いているため、すき間ができた状態で1年半…。枕も、そこそこ良いお値段のものを購入したのに身体に合わず、「悔しいから」とそのまま使い続けている状態。確かにこれでは、満足に眠ることはできないかもしれません。
そんなちぐはぐな寝具のせいか、能町さんは不思議な夢をたくさん見ているそうです。
 
「私、妙にリアルで色彩豊かな夢を見るんです。夢って自分の想像を超えたものが出てくるから、面白くていつも記録するようにしているんですよ。最近は少なくなりましたが、時には悪夢を見て飛び起きるということもありますね」
 
今まで見た印象的な夢は、なぜか結婚している設定の夢や、経験していないはずの女子小学生だった頃の夢など…。
 
「女子小学生だった夢は、“初恋ゲーム”という、趣味などをヒントに好きな人を当てるゲームを友達とやっている夢だったんです。起きてからすごく懐かしい気分になって、ネットで“初恋ゲーム”について調べてみたところ、どこにも見当たらない。そこで初めて、全て私の想像の産物だったことに気づいたんです」
 
夢とリアルの区別がつかなくなるとは、ちょっとしたホラーのよう。さらに、「そういえば今日見た夢は久々に相当怖い夢でした」と能町さんは話してくれました。
 
「収容人数数千人の大きな会場で、やったこともないのにDJイベントに出演することになったんですが、なんと音源を何も持たずに会場入りしてしまって…仕方がないのでマイクを持ってステージに立って、マイクパフォーマンスで会場を盛り上げ、“これから音源を買ってきて、そのままかけます!”と宣言してしまったんです。舞台裏では共演者に平謝りですよ。CDを買いに行こうとしたら、いつもイベントなどでとてもお世話になっている方に会ったので、その方にも謝ったところ、ものすごく冷たい目で“もう出禁で”と言われたんですよね…」
 
これまで色々な夢を見てきた中でも、ここまで怖い夢はなかなかない、と能町さん。さすがに焦って飛び起きたのだそうです。

結局、早寝早起きが一番! ラジオ体操を習慣にするような生活が理想的

明け方に寝て、午前中に起きる…毎日ではないにしろ、そんな生活を送っていると体調が心配になってしまいますが、能町さんはいたって元気。睡眠不足にもかかわらず、肌の調子も絶好調といった感じです。しかし、何か特別に気をつけていることはないのだといいます。
 
「肌のケアはシンプルに保湿クリームだけ。高い化粧品はよく分からなくて、選べないんですよね」
 
また、お酒を飲む機会も多そうですが、深酒してしまって翌日を棒に振る…なんてことも一切ないのだそう。
 
「お酒はなんでも飲むのですが、お酒が好きというより、お酒を飲みながらおしゃべりするのが楽しいという感じ。なので、一人で晩酌はしません。飲み会から帰っても、すぐに寝てしまうことはあまりないですね。私は深酒しないので、二日酔いしたことがないんです。酔って帰ってきても、なるべくお風呂に入ってから寝るようにしています」
 
元来のマジメさは、今でもこんなところに表れているよう。深酒してお風呂にも入らずそのまま寝てしまう…という女子のみなさんは、見習いたいものですね。
 
「本当は23時に寝て、5時くらいに起きてラジオ体操をするのが理想」という能町さんですが、今の仕事状況ではどうしても入眠時間が遅くなってしまい、しばらくはそれが叶うこともなさそう…。
そんな中でも能町さんが欠かさないのが、大好きな旅行です。
 
「絶対旅行に行かないと我慢できないんです! だから旅行に行くと決めたら、“終わらないと行けないぞ!”と自分を焦らせて、仕事を終わらせます(笑)」
 
完全プライベートの旅行はなかなか時間がとれない分、取材などで出かけた時にできるだけ好きなことができるように調整。先日も名古屋出張の際、趣味の駅探訪をしてきたとか。
 
「私、変な駅が好きなんです(笑)。大きい街の中に、なぜか寂れた駅があったりすると見に行っています。寂しい雰囲気が好きなんですよね。地図を見ればだいたいアタリが付けられるので、自分の勘を頼りに探しに行くんです」
 
現在やってみたい仕事は「特にテーマを決めずに、ズルズルとエッセイを書きたい」という能町さん。Fuminners(フミナーズ)的にはぜひ、これまで見た夢をまとめたエッセイを出していただきたいものです。
 
満足に睡眠がとれない生活の中でも、SNSを感情整理に活用したり自分の好きなことを行う時間を作ったりと、ストレスを溜め込まないように工夫している能町さん。バリバリ仕事をこなすパワーやツルツルお肌の秘密は、そんなところにあるのかもしれませんね。

【眠りの黄金法則】

極力6時間は睡眠時間をとり、眠れない時は仮眠で乗り切るネガティブな感情はTwitterに吐き出して、ストレスを溜めないお酒を飲んでもすぐには寝ないなど、身体に悪い習慣は避ける

【ウィークデーの平均睡眠時間】

眠れるときは6時間(プラス仮眠)

【睡眠タイプ】

睡眠不足で溜まったストレスは、SNS上に書き込んで感情を整理するタイプ
能町みね子さんのフミナー度は『60%』、眠りが悪化している可能性があります。

 

能町みね子さん北海道生まれ、茨城県育ち。エッセイスト(自称漫画家)。出版社勤務、塾講師、不動産会社OLなどを経て、2006年『オカマだけどOLやってます。』でデビュー。その後、エッセイやコラム、イラスト、マンガへと仕事を広げ、ラジオ『オールナイトニッポン0(ZERO)』のパーソナリティや、TV『久保みねヒャダ こじらせナイト』レギュラー出演などでも活躍中。著書に、『くすぶれ!モテない系』『「能町みね子のときめきサッカーうどんサポーター」、略して 能サポ』『ときめかない日記』などがある。