「腹筋女子」をめざすには……(shutterstock.com)

写真拡大

 男性なら誰もが憧れる「シックスパック」。女性にもそのブームが到来し、最近では「腹筋女子」が話題になっています。

 「腹筋女子」とは、腹筋が割れて見えたり、アブクラックスといわれる腹部の縦筋が見える女性のこと。モデルでタレントのローラや紗栄子、中村アン、女優の榮倉奈々、松岡茉優、秋元才加など......。皆さん、メディアやインスタグラムなどのSNSで、見事な腹筋を披露しています。

 そんな有名人に触発されて、美しく引き締まったウエストにあこがれる女性は少なくないでしょう。「腹筋女子」の流行りは、SNSの普及と無関係ではないように思います。ダイエットに成功した美プロポーションが手軽に公開され、それに感化されてチャレンジ――。

 今では、モデルの世界でも<痩せすぎはNG>。ほどよく筋肉のある締まったスタイルが評価されており、健康的な身体が理想的と捉えられつつあります。

あなたの腹筋もすでに割れている?

 とはいえ、「私にはとてもムリ」と最初から尻込みしそうですね。しかし、漫画『北斗の拳』の名セリフならぬ、じつは「あなたの腹筋はすでに割れている!」のです。

 「シックスパック」の筋肉は「腹直筋」。縦に伸びた2枚の腹直筋が、「腱画」と呼ばれる横に走る腱で締め付けられて、6つに分かれて見えるのです。この腹直筋と腱画は、どなたも持っています。つまり、誰でもシックスパックのお腹なのです。ちなみに、この腱画は個人差があり、2本や4本の人もいます。

 腹筋が目で見て判別できないのは、腹筋を脂肪が覆って見えないのです。たとえば、力士の筋量は一般人よりはるかに多く、腹筋も例外ではありません。ところが、腹筋の上にそれ以上の脂肪がのっているので<見えない>わけです。

 逆に考えれば、お腹の皮下脂肪を減らせば、誰もが腹筋が際立って見えるウエストを手に入れることができます。巷ではさまざまな「腹筋運動」が紹介されています。
腹筋を鍛えて筋肉を大きくし、代謝を上げて脂肪を燃焼しやすくすることは、理論的には間違っていません。

 しかし、腹筋運動だけでは、割れて見えるお腹を手に入れることはできません。腹筋運動を頑張っても、なかなか成果が現われない......。
なぜ腹筋運動では効果が出ないのか?

 これは、腹筋が薄い膜のような構造をしているからです。腹筋のサイズから見て、全身に存在する皮下脂肪をどんどん減らすほどの運動量や基礎代謝アップが見込めないのです。

 まずは、「体脂肪を落とす」ことに着眼して、食事や日常生活を見直しましょう。>

 食事では糖質を減らし、腹八分を守ります。肉や魚、大豆製品などのタンパク質を積極的に摂取。できるだけ野菜からたくさん食べ、血糖値が急激に上がらないよう心がけます。

 加えて、有酸素運動はとても有効です。ランニングやウオーキングなど、少し心拍数が上がる運動を、休憩をはさみながら無理のない程度に行いましょう。

 基礎代謝をアップさせるには、やはり筋力トレーニングが効果的です。まずは、胸や背中、太ももなどの大きな筋肉を鍛えることで、より脂肪を燃焼させやすい身体へと導きます。

 筋力トレーニングの利点は、常に腹筋も刺激しているので、あえて腹筋運動をしなくても鍛えることができること。

 ただし、お腹についている脂肪は、つくときは最初に、落ちるときは最後。脚や腕などから減り、腰回り、そして最後にお腹が落ちます。なので、短期間で「いくらやっても腹筋が見えてこない」と諦めず、継続することが大切です。


五十嵐あゆ子(いがらし・あゆこ)

タイ式ヨガ「ルーシーダットン」マスターコース認定インストラクター。Hot Yoga & Fitness Space Gillで指導。身体運動学を学び、整形外科病院などにも勤務。アスレチックリハ(運動療法)担当トレーナーとして活動、リハビリ、運動指導、医療講演など行う。その後、メディカルフィットネスクラブでフィットネスインストラクターを兼務。現在、株式会社ドリームゲートの専務取締役兼インストラクターとしてフィットネスクラブの運営、ヨガレッスン、パーソナルトレーニング、キッズ〜ジュニアの運動指導、健康講座などを行っている。